1日、俳優の新井浩文こと韓国籍の朴慶培(ぱくきょんべ)容疑者(40)が強制性交の疑いで逮捕された。
新井容疑者は去年7月ごろ、世田谷区の自宅に派遣型マッサージ店のセラピストの30代の女性を呼び、施術中に頭を押さえるなどして乱暴した疑いが持たれている。女性は約1か月後に警視庁世田谷警察署に被害届を提出。これを受け警視庁が新井容疑者の自宅を家宅捜索して当時の状況を調べるとともに任意で聴取していたが、女性を強引に乱暴した疑いが強まったとして逮捕した。
2001年に映画『GO』で俳優デビュー、翌年の『青い春』では高崎映画祭最優秀新人男優賞を受賞。『アウトレイジ ビヨンド』、大河ドラマ『真田丸』などに出演し、実力派俳優として知られていた新井容疑者。突然の逮捕に、インターネット上でも驚きの声が上がっていた。
新井容疑者の逮捕容疑になっている「強制性交等罪」とは、2017年の刑法改正で「強姦罪」が変更されたもので、暴行または脅迫を用いて、相手の同意なしに性交を行う犯罪のことだ。変更に伴い、当事者からの告訴が必要な「親告罪」から「非親告罪」となったことで、被害者の告訴がなくても立件することが可能となったほか、男性から女性のみならず、同性間での事例も含まれるようになった。また、法定刑の下限も引き上げられ、5年以上20年以下の懲役となっている。
ルポライターの石原行雄氏は「警察に被害届を出すということがハードルになっていて、被害者が言い出せずに泣き寝入りするというケースが非常に多かった。それが非親告罪になったことで、警察が検挙に向けて動けるようになった。また、口腔性交や肛門性交も含まれるようになったので、"性器に対する暴行を受けていない"などとしてグレーな扱いをされていたケースや、男性が女性からの被害を受けるといったケースも含まれるようになった。昔は今よりも"男なのにそんな被害を受けるのは恥ずかしい"といった偏見や、同性愛に対する偏見が強かったので、男性被害者が泣き寝入りすることも多かった。そういったものも摘発されやすくなった」と話す。
一方、性犯罪に詳しい上谷さくら弁護士は「争点となるのが"同意があったかどうか"という点。本人の主観だけでなく、時間・場所・関係性など客観的な証拠をみて判断される」とし、認定の線引きの難しさを指摘した。
取り調べに対し新井容疑者は「酒を飲んでいてやったこともあるが、やっていないこともある」と容疑の一部を否認。また、女性が勤めていた派遣型マッサージ店は性的サービスを提供する店ではなく、同店を4度利用したことがあったという新井容疑者も、予約の際には"女性に乱暴しない"という趣旨の同意書にサインをしていたという。さらに女性と会ったのはその時が初めてだったといい、「好みの女性だった。いけないこととは分かっていた」と供述しているという。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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