2月16日にタイ・バンコクで開催される総合格闘技「ONEチャンピオンシップ」の大会「ONE: CLASH OF LEGENDS」に、日本からパンクラスに参戦中のフェザー級・中原由貴、バンタム級の竹中大地 、上久保周哉の3人が参戦する。
まずは、2度の試合直前中止という非常に珍しい不運を経て、竹中大地の3度目の正直となる試合が決定。9月のローマン・アルバレス戦は対戦相手が盲腸でキャンセル、続く12月のケヴィン・チュンは体重超過で中止、対戦相手に恵まれず5カ月近く戦線を離脱する事態に陥ってしまったが、それ以前の数年の総合格闘技におけるキャリアも山あり谷ありといった印象だ。
プロ修斗で強さをみせたが十字靭帯断裂で2年のリハビリ生活。新天地として選んだONE初戦で復調をみせるも最終的には反則勝ちというスッキリしない勝利。そして前述の2戦連続中止……。2019年こそ負の連鎖を断ち切り飛躍したいところだ。
今回対するマーク・フェアテックス・アベラルド(27歳・ニュージーランド)は17勝5敗とMMAキャリア9年目となるベテラン。これまでにグアムとフィリピンを中心に活動している総合格闘技団体PXCなどで活躍、ONEチャンピオンシリーズへの登竜門「ウォーリアーシリーズ」2連勝で本戦出場と上がり調子の選手だ。
もう一人はフェザー級の中原由貴。パンクラスで昨年12月に中村晃司を51秒でKO、この試合にいたるまで海外でのマッチメークがことごとく流れ、14カ月試合ができない厳しい時期を乗り越えての2019年ONE初戦となる。対戦相手はエミリオ・ウルティア(アメリカ)。ONEで2連勝のあと2連敗だが、元フェザー級王者マラット・ガフロフやリー・カイウェンといった強豪相手の敗戦。初参戦の中原相手に3連敗を避けるべくこの一戦に臨むだろう。中原本人は、ようやくとも言える今回の試合に向け「試合勘が落ちていると散々言われた。試合勘が落ちてる? 見てろこの野郎」と強い意気込みを語っている。
3人目はDEEPとパンクラスでの実績とともに昨年ONEに参戦、ここまでONE参戦2連勝と順調にキャリアを重ねているのが上久保周哉だ。今度の対戦相手キム・デフォン(韓国)といえば同階級の竹中大地戦で、劣勢な状況で頭から相手を落とすスラムで一発レッドカードとなり失格となっている日本勢にとっては因縁の相手だ。
現在のONEのバンタム級戦線といえば、3月の東京大会でリマッチが決まったケビン・ベリンゴンとビビアーノ・フェルナンデスが存在感で頭ひとつ抜けている印象もある。短期間で両者のタイトル戦が何度も組まれる独壇場状態を食い止めるためにも、竹中と上久保の両選手が着実に勝利を重ねバンタム級の2強体制を打破することに期待したい。
なお大会の様子はAbemaTVで観ることができる。
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