遊園地、モノレール、駅ビル、キャンプ場……これまで、四角いリングを飛び出し、様々な舞台で激闘を演じてきたDDTプロレスリングが、次の戦いの舞台に選んだのは何と、“尻職人”こと人気グラビアアイドル・倉持由香の自宅マンションだった。
「ピンポーン」
息を潜め、都内にある倉持の自宅玄関のインターホンを鳴らしたのは、DDTの人気レスラーである男色ディーノ。何も知らずにドアを開けた倉持は、目の前の金髪大男を見ると、大きな目をさらに見開き「何ですか!?」と“至極当然”のリアクションを見せた。状況を飲み込めない倉持をよそに、図々しく部屋に上がり込んだディーノ以下3人(DDTの社長を務める高木三四郎と看板レスラー・竹下幸之介)は、リビングに着くなり「いい部屋ですね~」とプロレスではなく、さながらお宅訪問のよう。
「おめでとうございます! お宅訪問プロレスが当選しました」
手を叩きながら、お宅訪問の理由を一方的に説明したディーノに倉持は「何ですか!? 応募してないです」と必死になって否定するも、レスラーたちは上着を脱ぎ既に臨戦態勢に入った。
「カーン」
乾いたゴングが鳴ると、続いて部屋に響き渡ったのは倉持の悲鳴。広いリビングを所狭しと動き回る二人を尻目に、レフリー役のディーノは「危ないよ! 巻き込まれるから」と倉持の安全確保に余念がない。すると「場外行くぞ!」の発声と共に舞台はリビングからトイレへ。アイドルの自宅トイレという前代未聞の展開を経て、次に二人が組み合いながら歩いて向かったのは、ゲーム好きの倉持がお気に入りのゲーム部屋だった。
壁、パソコンのモニター、ぬいぐるみなど、至るところにかの有名なロールプレイングゲームのキャラクターであるスライムが。スライムに囲まれるように椅子に座らされた竹下の胸元には、高木大社長の水平チョップが複数発、鈍い音を立ててめり込んでいく。
苦悶の表情を浮かべる竹下が、形勢逆転を狙って手を伸ばした先にはグラドルの部屋にもかかわらず雀卓があった。雀卓から牌を拾い上げた竹下は、高木の顔へ数発見舞うと劣勢から脱することに成功。再びリビングへ戻り、玄関から助走をつけると、ビッグブーツを高木の顔面に打ち込んで片エビ固めでフォール。興奮のあまり「すごい音した」を連呼する倉持だったが、カウントは2。「まだ続きます」とディーノが状況を説明すると「もう終わっていいです」と倉持からは本音も……。さらに禁断の寝室へ。倉持の枕で竹下を殴打する高木。部屋には「枕、枕が~」という倉持の悲鳴が響いていた。
悪夢のような出来事に巻き込まれた倉持はその後、半ば放心状態で「ムキムキ半裸の男たちがズカズカ突入してきて、かなりビビりました。それに、ツイッターで自宅画像を載せることはあっても、映像はほとんどない。プライベートがダダ漏れで、パンツ丸出しくらい恥ずかしかった……」と当時の様子を振り返ると「普段はグラドルの女子会をすることが多い部屋で、漢臭い方々がプロレスをする光景はとてもショッキング。でも、家具や家電は無事だったので、プロはさすがだなぁ」と続け、匠の技に感心しきりだった。
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