昨年大晦日、RIZIN女子王座決定戦で浜崎朱加に完敗を喫した浅倉カンナが、再起の舞台で見事な復活劇を披露した。
3月9日のDEEP JEWELS後楽園ホール大会。浅倉はメインでDEEP JEWELS王者の前澤智と対戦。細かくステップを踏んで打撃を放ってくる前澤に対し、浅倉もパンチを繰り出すとタックルでテイクダウンに成功する。厳しい試合を制してベルトを巻いた前澤も粘りを見せ、何度も立ち上がるのだが、浅倉は攻撃を緩めずテイクダウンを奪いまくる。そこからのパウント、ヒジ打ちも的確だった。
首相撲からのヒザ蹴りも見せた浅倉は、3ラウンドまで前澤を圧倒。グラウンドでのパンチ、ヒジ、さらにリアネイキッドチョークを仕掛けていく。最後はマウントパンチから腕十字に以降したところで試合終了。「一本取りたかった」という浅倉だが、判定3-0で大差の勝利だ。
「ここで負けたら連敗というプレッシャーはありました」という浅倉だが、だからこそ自分の持ち味を出すことに専念。抜群の集中力を発揮してのテイクダウン連発は、ポテンシャルの高さをあらためて感じさせた。
今年の目標はRIZINのベルトに近づくこと。そのために試合を重ね、勝ち続けたいと浅倉。また今大会は超満員、チケット完売となっており「女子(格闘技)が盛り上がってるのを実感してます。その波に自分も乗ってきたし、波のトップに行きたい」とも。やはり浅倉の存在は、女子格闘技の盛り上がりに欠かせない。そう感じさせる勝利だった。
セミファイナルではKINGレイナが上田真央と対戦。ゴングと同時に一気に前に出たレイナは、左右のストレートで押しまくり、1ラウンド0分25秒でKO勝利を収めた。キャリア最高とも言えるド迫力の勝ちっぷりは「狙い通り」のものだったという。
RIZINでは連敗、前回のJEWELSの試合はRIZIN・榊原信行実行委員長に「しょっぱかった」と酷評されていたレイナ。今年はアメリカ修行で気合いを入れ直し、再出発の試合で勝ったことで、あらためて4月のRIZIN参戦を「みなさん見たいですか」とアピール。これに榊原氏も前向きに答えている。
この大会では渡辺華奈もRIZIN出場を訴えており、トップ戦線が大舞台に直結しているのもDEEP JEWELSのポイント。今回の結果を踏まえ、今後のRIZINでどんな試合が組まれるのかにも注目したい。
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