"安倍4選"、大阪ダブルクロス選挙批判など、言動から目が離せない二階俊博幹事長。先週、自転車事故によるケガで政界を引退した谷垣禎一前幹事長と都内で会談、夏の参院選の目玉として出馬を打診したとされる。
去年11月、「老兵は死なず、ただ消えゆくのみ」と語っていた谷垣氏。二階氏の説得にも「自分のリハビリを中心に、人に迷惑をかけないように生きていく」と出馬を固辞したが、二階氏は諦めず、「元気で帰って来られる日をお待ち申し上げたい」とコメントした。
実は2人は83年に初当選した同期組。谷垣氏について二階氏は「本当に彼がああいうことになって残念に思います。復活、復帰を私は期待している」と述べ、涙ながらにエールを送ったこともある。一方、先月の党大会で谷垣氏は「参議院選挙の年だ。この選挙に勝利して、安倍総理、そして二階幹事長のもとで結集して安定した政治を作っていくように」とスピーチ、健在ぶりを示してもいる。
森山裕国対委員長は「非常に多くの人が感銘を受けたし、党員の中にもそういうふうな気持ちを持っている人は多いのではないか」、吉田博美参院幹事長は「参議院のところで良識の府として頑張って頂きたいなという気持ちは強い」と述べており、政界復帰待望論は党内でも高まっているようだ。
政治ジャーナリストの安積明子氏は「国家観をちゃんと語れる政治家が少なくなってきているし、党大会でのスピーチにみんなが聞き入っていた。素晴らしかった」と振り返る。また、テレビ朝日政治部の小西記者も「"安倍一強"と言われる中、ハト派の代表格・谷垣さんが戻ってくることで、非常にウイングの広い、バランスの取れた自民党とアピールできる」と説明した。
元宮崎県知事の東国原英夫氏は「まだまだ行けると思うし、リベラル系の論者も自民党の中にいないといけない。ただ、政治家は激務。ご本人がリハビリを中心に生活をしていきたいとおっしゃっているので、ちょっとないかもしれない」との見方を示した。
「今の都知事に勝てる候補者を出すのか?自民党が候補者を立てて、党を挙げて大騒ぎしても勝てるのか?」と述べ、小池知事再選支持を打ち出した二階氏。党内には、"参院選がダメなら、来年の都知事選に谷垣氏を"という声もあがっているようだ。
日本維新の会の足立康史幹事長代理は「周りは期待すると思うが、ご本人はこういうところで出てくるタイプの方ではないと思う。二階さんの発言から考えると、都知事選は小池さんということでレールができつつある感じもする」と指摘していた。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)