18日放送のAbemaTV『AbemaPrime』で、ウーマンラッシュアワーの村本大輔が小人症のバーレスクダンサー・ちびもえこさんと対談した。
「自分たちから発信していかないと何も変わらない」と活動を続けるちびもえこさんは、前回出演時には「普通に街中で歩いているときに、嫌な目で見られるのはやっぱり何年経っても慣れないというか嫌だなという気持ちはある」と語り、村本も社会のあり方に疑問を投げかけていた。
「もえこさんと知り合って、僕の独演会に出てもらった。すごくあったかい。手紙みたいなのを読んで、"私もみんなと同じように恋愛もするし"と、みんなと同じだと訴えた後に、"ただ自動販売機で好きなものを買う時に、私の好きなものは毎回上の方にある。そんな時はよかったら手伝ってもらっていいですか"と。みんなと同じ、でもちょっと手伝って。これがすごくよかった」と振り返る村本。
「僕は芸人として、面白みがあったら平等に笑いに変えたいという思いがあって、独演会ではよく朝鮮学校や被災地、沖縄の基地など"違い"をネタにする。ただ、それが面白くない人もいるとか、どんどん傷つく人もいるからと、"これは笑いにしちゃいけない"という空気がある。あるいはブスという表現も、女性の芸人の中にはそのおかげで楽になったという人もいるが、"自分で受け入れすぎていてダメ"という意見もある」と指摘、「ニュース番組なのであえて言うが、小人症の人についてのニュースほとんどない。本当はあるはずだ。だから何に困っているのかが分からない」と指摘。政治家も最近はLGBTについて声を上げているが、僕は"今かよ"って思う。本当はずっと前から困っていたのに。問題が出てきたから言っているんじゃないかって。他にもまだ少数者の問題ってたくさんある。票が入らないからやらないとなったら、無視される人間はずっと無視され続ける。もっと発信していくべきだなと思う」と訴えた。
ちびもえこさんは「みんなが私と同じ意見じゃないことを前提に話をすると、私は小さいことを周りからネタとしていじってもらえるのが過ごしやすいし、逆に変に気遣われると生きづらい。ただ、自分から"いじっていいんだよ"という雰囲気を出していかないと、そういう関係にはなれないと思っている。たとえば男の子との普通の会話の中で"最近、恋愛の調子はどう?"と聞かれて、私も普通に答えたことがある。でも、会話が終わった後、他の男の子が"さっきの質問はもえこさんにとって失礼だよ"って言っていた。でも、"恋愛の調子はどうなの?"って聞いた男の子は、それがなんで失礼なのか分からないと言っていた。私としては、"それそれ、その感覚"だと思った。普通に人としての会話ができていると思ったし、こういう見た目だから閉じこもっちゃいがちなところを突いてくるなという感覚があって。そういう会話を普通したいなと思うようになった」と振り返る。
その一方、「変わってるものと認識して、興味を持って面白がって執着してると、しばらくしてそのものが基準になっちゃって、当たり前になって刺激に慣れて飽きるんだなあ」とツイートしたことに触れ、「小さいことでいじめられて不登校になったというような方も多分いらっしゃると思うが、そういうのはニュースにならない変わったものに興味を持って、知りたいと思うのは人の心理だと思う。でも深く知ったら日常のものになって、最初の感覚をなくしてしまうことが悲しい。私たちが自分の言葉で伝えていかないと分からないことだらけだと思うので、私たちで伝えられたらなと思う」と話していた。
2人の議論を受けて、金子恵美前衆議院議員は「確かに、"福祉は票にならない"というようなことを言う人もいる。でも、人権が保証されていない人の生活を政治家が守るのは当たり前のことだ。政治・行政が差し伸べている手は足りないと思う。一方、障害者団体の方の中には、"私たちも社会から偏見を持たれたくないから近づかない"と話す人もいた。社会の側も何かとタブー化して歩み寄らないし、お互いに課題があると思う」と話していた。(AbemaaTV/『AbemaPrime』より)
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