2016年、『溺れるナイフ』で興行収入7億円強の大ヒットを記録し、一躍その名を世間に轟かせた山戸結希監督。今年2月に公開された映画『21世紀の女の子』では、監督・キャストともに若き才能を集結させ、企画・プロデュースを手掛けたことでも話題となった。まさに、これからの映画界を牽引するカリスマ的存在とも言える山戸監督の最新作『ホットギミック』が6月28日(金)に全国公開される。原作は、販売部数累計450万部を超える恋愛漫画の金字塔的作品「ホットギミック」(原作:相原実貴)。ただの胸キュンストーリーではなく、主人公・初の心の成長を軸に展開される少し大人なストーリーで少女たちの乙女心を刺激する大人気少女漫画だ。

主人公の成田初(なりたはつみ)を演じるのは、今回が女優としてのデビュー作となる堀未央奈(乃木坂46)。どこか不安定な初に惹かれ初に翻弄される3人の男性陣に清水尋也、板垣瑞生、間宮祥太朗と、若手実力派俳優たちが集結。そこに、先日発表になった桜田ひより、上村海成と映画界の今後を担うフレッシュなキャスト、そして久しぶりの悪役を演じ作品にビターな色を加えた吉岡里帆が華を添える。そんな新しい時代の青春映画の誕生に期待が高まる本作より、このたび、サブタイトルがついた正式タイトルと特報映像、ポスタービジュアルが解禁となった。

サブタイトル「ガールミーツボーイ」とは、「お決まりの恋物語」という意味も持つ「ボーイミーツガール」を反転させた言葉で、少女が主人公であることを強調している。少女が片想いをして相手のために努力して両想いになってハッピーエンド、という王道の恋愛映画で描かれる恋ではなく、恋愛における、新しい青春映画を届けたいという山戸監督の想いが込められている。
特報映像では、登場人物それぞれの生きづらさや葛藤を吐露したセリフ回しと胸に迫る音楽で、知らぬ間に大人になっていく自分に戸惑いながら焦燥感を抱いている10代のリアルな心情を表現している。
「バカは生きづらくて大変だ。何のために生まれてきたんだろ」「永遠に愛してるって思っても次の瞬間いらなくなっちゃうんだよ」「幸せって願うものでしょ」「絶対にいつか終わっちゃうってわかってるのにずっと好きでなんていられないよね」という山戸監督から生まれた力強い言葉たちは、若者のみならず大人にも鮮烈に突き刺さる。
また、シーンの切り替えに写真を挟むことで、一瞬時が止まったような、まるで青春の1ページを切り取ったような瞬間を演出したり、ドローンを使って風景や人物を俯瞰的に映すことによって、より映画の世界への没入感を高めている。
今回使われている音楽は、『溺れるナイフ』『21世紀の女の子』に続いて山戸監督とタッグを組む坂本秀一による劇伴。今作でも、映像素材を見事に彩る。
山戸結希監督コメント
『ホットギミック』を映画化するにあたり、サブタイトルを、『ガールミーツボーイ』と、添えさせていただきました。
恋愛物語における永らくの代名詞であった、「ボーイミーツガール」を反転する、「ガールミーツボーイ」としての芸術を、描いてみようと決めていました。
自分自身の主体性を奪われる恋ではなくて、自分自身の主体性を知るための恋が、もしもこの世にあるのなら、そのようなものをこそ、今新しく生まれる青春映画に映し出してみたいという念願がありました。“ホットギミック ガールミーツボーイ”、孤独な少女の漂流譚を、ぜひ、お楽しみにされてください。
ストーリー
どこにでもいる平凡な女子高生・成田初(なりたはつみ)。優しい兄・凌(しのぐ)、元気な妹・茜(あかね)と両親と、ごく普通の家庭で暮らしていた。ある日、同じマンションに住む橘亮輝(たちばなりょうき)に弱みを握られ、亮輝の無茶な命令に振り回されることに。
そんな時、数年前に突然引っ越していった幼馴染・小田切梓(おだぎりあずさ)が帰ってきた。人気モデルとして活躍し、遠い存在だと思っていた梓が、昔と変わらず自分を守ってくれる姿に初は自然と魅かれていく。亮輝に邪魔をされながらも、初と梓は付き合うことに。幸福感に溶けてゆく初だったが、実は梓にはある目的があった―。
さらに、兄・凌の秘密を知ってしまう。今まで通りではいられなくなり、戸惑う初。
昔から憧れの存在だった梓。口は悪いが傷ついた初を励ましてくれる亮輝。幼い頃からいつも自分を守ってくれる凌。
そんな3人の男性との恋に揺れ動く初が選ぶ運命は…。
(C) 相原実貴・小学館/2019「ホットギミック」製作委員会
この記事の画像一覧





