
映画『恋人はスナイパー』(04)や、TVシリーズ「仮面ライダーアギト」などを手がけた六車俊治監督による完全オリジナルストーリーで描かれる青春ムービー、『JK☆ROCK』が4月6日(土)に全国公開される。本作は、2人の「JOE」を中心に絶大な人気を誇っていた、自身の所属するロックバンド「JoKers」の突然の解散をきっかけに、音楽を捨ててくすぶっている主人公・丈が、初心者女子高生バンドを指導することになり、彼女たちの真っ直ぐな姿を通して音楽への情熱を取り戻していく、音楽へのひたむきな想いを抱く若者たちの姿を爽やかに描き上げた物語。才能がありながらも音楽への気持ちを諦め、別の道に進もうとする丈を演じるのは、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」や映画『土竜の唄 香港狂騒曲』(2016年)、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017 年)、ミュージカル『薄桜鬼 原田左之助篇』(2017年)など、TVドラマや映画、CM や舞台など幅広く活躍する福山翔大。2019年も2月22日公開の映画『翔んで埼玉』や『ジャンクション29』、3月2日公開の『五郎の新世界』など、続々と出演作が公開し、その端正なルックスと演技力に注目を集めている。

福山にとって満を持しての初主演映画だが、今を時めくスターにも、必ず初主演作品は存在する。その作品が必ずしも大作であるとは限らないが、どれも後の大ブレイクを確信させる彼らのポテンシャルや輝きが垣間見える良作ばかり。今回は福山翔大の所属する事務所の先輩である3人のスターの映画初主演作に注目してみた。
『羊のうた』(2002年) 主演:小栗 旬
映画・ドラマはもちろんのこと、蜷川幸雄作品、劇団☆新感線作品といった名だたる舞台でも主演を務め、2020年公開予定のハリウッド映画『ゴジラVSコング(仮)』でハリウッドデビューも果たすなど、日本を代表する押しも押されぬ俳優である小栗。彼の初主演作品は冬目景作の漫画が原作の『羊のうた』(2002年)。
小栗は吸血鬼のように他人の血が欲しくなる病を抱えた青年役というファンタスティックな要素の入った難役を、役を取り巻く屈折した愛情と共に演じ切った。現在の役者・小栗旬の原型ともいえる姿を見ることが出来る良作だ。
『ハヴァ、ナイスデー』(2006年) 内の1編『全速力海岸』 主演:綾野 剛
「仮面ライダー555」(2003年)でドラマデビューを果たし、連続テレビ小説「カーネーション」で演じたヒロインの恋の相手役で人気に火がついて以降は、様々な映画賞を総ナメ。今や日本映画に欠かせない俳優の1人となった綾野。彼の映画初主演は短編オムニバスのショートストーリー映画『ハヴァ、ナイスデー』(2006年)の中の1作品、『全速力海岸』。同作では全ての楽曲の作詞作曲も手がけ、長編映画初主演となった『Life』(2007年)でも音楽監督を兼任しており、現在は役者活動に専念しているが、そのマルチな才能には舌を巻く。
『凍える鏡』(2008年) 主演:田中圭
フジテレビのバラエティ番組『トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~』(2006年)の確認VTRへの出演や、『どうぶつ奇想天外!』(2007年)に1年間レギュラー解答者として参加するなどバラエティー番組への出演で知名度を上げ、数々の映画、ドラマにも出演。映画では『凍える鏡』(2008年)で初主演を飾り、かつて実の母親に虐待された過去があり、自己愛性パーソナリティ障害を抱える青年役を巧みに演じた。現在は、日本テレビのバラエティ番組『ぐるぐるナインティナイン』の人気コーナー「グルメチキンレース・ゴチになります!」や、視聴者から大反響を呼んだ「おっさんずラブ」(2018年)への出演で、人気を博している。
『JK☆ROCK』(2019) 主演:福山翔大
本作が初主演となる福山は、TVドラマ「みんな!エスパーだよ!」(2013年)で俳優デビューし、映画『クローズEXPLODE』(2014年)で映画初出演。その後数々の作品で経験を重ねてきた。今回解禁となった場面写真では、雨に打たれながら伏し目がちで佇む“静”の演技と、劇中で大切な場所へと必死で走る“動”の演技という両極端な姿を披露しており、これまでに福山が培ってきた力が遺憾なく発揮されていることが伝わってくる。この他にも、本作では音楽映画ならではの要素として、劇中の演奏シーン、ライブシーンが随所に見受けられるのだが、これら全てを吹き替え無しで演じており、福山翔大の俳優としてのポテンシャルを作品の端々から感じられる。
5年後、10年後、“スター・福山翔大のスタートラインはあの映画だった”と言われるに違いない本作に注目だ。
ストーリー
まっすぐな音が、踏み出せない一歩をくれた
二人の「JOE」を中心に結成した大人気ロックバンド「JoKers」。人気絶頂の中での突然の解散から1年後、「JOE」(山本涼介)は米デビューを果たし、もう一人の「JOE」・海江田丈(福山翔大)は解散をきっかけに音楽をあきらめ、別の道を進もうと大学で退屈な日々を過ごしていた。丈ともう一度音楽をやりたいJoKersのメンバー・晴信、昴に相談されたロックカフェオーナー・照雄(西村まさ彦)は、思い付きで初心者女子高生バンド「DROP DOLL」を結成させ、丈に指導させることで音楽への情熱を取り戻させようとする。突然バンドを組むことになった桜、真緒、リナの3人は、丈の厳しい指導に反発しながらも音楽の楽しさに夢中になっていく。そんな真っ直ぐな彼女たちを見ているうちに、徐々に音楽への想いがよみがえる丈。しかし、彼女たちの初ステージが目前に迫った時、帰国した「JOE」が現れ、JoKers解散の本当の理由が明らかになる―。
(c)2019「JK☆ROCK」ビジネスパートナーズ
この記事の画像一覧