プロ麻雀リーグ「Mリーグ2018 朝日新聞ファイナルシリーズ」3月24日の2回戦で、渋谷ABEMASのエース・多井隆晴(RMU)が個人初トップ。第1戦でトップを取った白鳥からのバトンを繋ぎ、チーム4勝目を挙げた。
対局者は起家から、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)、EX風林火山・滝沢和典(連盟)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)。
解説のTEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)は「大三元と小三元の悪夢を払拭するのはここしかない」とファイナルシリーズで大三元を打ち込んだ前原と、小三元を打ち込んだ村上と同卓することになった多井に注目していた。
東2局1本場、多井は中・西・赤・ドラ3で1万2000点(+300、供託1000点)をアガってトップ目に躍り出た。さらに大きく加点したい東4局の親番では、中・ドラ3でテンパイしていたものの、村上のマンズホンイツテンパイを感じ取り「赤坂ドリブンズだけにはトップを取らせない。あそこで8000点を打ってしまうとMリーグ全体が終わってしまう」とハイテイで持ってきた5万を切らずにノーテンとし、僅差のトップ目で南場に突入することを選択した。
南2局1本場では村上がトップ目に立ったが、赤坂ドリブンズ包囲網は多井だけではなく、滝沢も前原も共通認識だった。南4局の親番をトップ目村上と2500点差の2着目で迎えた多井は、点差状況を鑑みた滝沢のツモってもアガらないファインプレーにも救われ、村上のひとりノーテンに持ち込むことに成功し、500点差のトップ目に立った。さらに続く南4局1本場では、滝沢が前原からアガったことで、多井のトップが確定。「3チームの協力のおかげなので、僕ひとりの力ではない」としながらも大逆転優勝には1日3連勝が欲しかったところで、チームとして1、2回戦を連勝に成功した。
多井は3回戦にも出場し、一時は3連勝も見えていたが、痛恨のラスを引いてしまい、再び最下位に転落する苦しい一日となった。「でもこういう一瞬一瞬の喜びがスポーツらしい」と最終戦までMリーグという大舞台を盛り上げるため、1%でも可能性がある限り、諦めるつもりは微塵も無い。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万9200点/+59.2
2着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)3万8700点/+18.7
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)1万6700点/▲23.3
4着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)5400点/▲54.6
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 7チームが各80試合を行い、上位4チームがファイナルシリーズに進出するリーグ戦。開幕は2018年10月、2019年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。「Mリーグ2018 朝日新聞ファイナルシリーズ」は毎週土日計8日間(3月16日・17日を除く)、 1日3試合、 合計24試合を行う。
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