29日、大阪府知事選(21日告示)、大阪市長選(24日告示)に続いて大阪府議選と大阪市議選が告示された。いずれも投開票は4月7日で、松井一郎・前大阪府知事と吉村洋文・前大阪市長が率いる大阪維新の会が訴える「大阪都構想」の行方に注目が集まっている。
そんな中の28日に放送されたAbemaTV『NewsBAR橋下』で、橋下徹氏と文筆家の古谷経衡氏がこの選挙に言及した。
橋下氏のファンを自任、大阪に住んでいた時代には橋下氏に投票したこともあるという古谷氏は「あの大阪の二重行政とか、特有の利権とか、そういうものを東京人はわかっていない。大阪の中にも北摂、河内、泉南、そして大阪市内があって、その大阪市内の中にもキタとミナミがある。あれだけ狭い県に、成り立ちからしてそれぞれ違うエリアがたくさんある。かつて大阪は"東洋のマンチェスター"と言われていたし、関東大震災の後の一時期には日本で一番人口の多い都市だった。そういう歴史も知らない記者が、すぐに"ポピュリストだ"とか記事に書くのは間違っている」と指摘。
「予言したい。今回、自民党と共産党が手を組んで、維新を徹底的に潰そうとしている。これは歴史を繰り返していると思う。それは中国における国民党と共産党の合作、いわゆる"国共合作"だ。日本を倒すためなら、イデオロギーがなんぼ違っても協力するというものだったが、日本が倒れた後、ご存知のとおり国内では内戦が起こり、中華民国=国民政府は台湾に行き、中国本土は共産党が支配することになった。もし自民・共産が推薦する候補が当選したら、必ず内紛が起きると思う」と訴えた。
すると橋下氏は「今は松井さんと吉村さんが率いているし、もう僕には影響力もなく関係もないけれど、自分が作った維新がそれだけ脅威になっているということだと思う。維新を嫌がる既存政党がいるということは、それだけみんなが不満に思っている部分に切り込んで行った証しだと思う。とにかく言いたいのは、僕は錆びついたエンジンを回した係だった。電動セルがなくて、一生懸命キックダウンをやった。そしてボロボロの飛行機だけど、なんとかエンジンが回り始めた、そして吉村さんという、非常にバランス感覚のいいパイロットが乗って、伊丹空港を滑走して離陸した。松井さんは高度などを調整する管制官の役割。今、上空2000メートルから1万メートルに向かっているところ。あとは皆さんに選挙に行っていただければいいと思うが、大阪はどんどん上向きになっていっているのに、ここで俺が一生懸命キックダウンしていた、あの10年前の地上に戻ってくるのか?時計の針を戻すな!飛べ!このまま舞い上がれ!」と檄を飛ばした。
この橋下氏の言葉にヒートアップした古谷氏が「大阪府民だったから、よくわかる。戦前は第二の都市、"大大阪"と呼ばれ、一大文化圏を作っていた大阪が2000年台初頭にどれだけ疲弊し、零落していたか。本当にひどかった。東京の記者たちは、あの頃の惨状を知っているのか?大阪に5年でも10年でも住んでみろと!そこに橋下さんが出てきて、大阪は蘇ったんだ!」と熱弁を振るうと、橋下氏は「これ、選挙カーに乗ってもらったらいいね。この熱!政治は熱だから(笑)」と大爆笑していた。