4月13日、新宿バルト9にて、「コードギアス」シリーズ完全新作映画『コードギアス 復活のルルーシュ』の興行収入10億円突破記念舞台挨拶が行われ、声優の福山潤、ゆかな、小清水亜美、谷口悟朗監督が登壇した。
2月9日に公開され、興行収入10億円突破の大ヒットロングラン上映中の『コードギアス 復活のルルーシュ』。4月13日に、本作の興行収入10億円突破記念舞台挨拶が行われた。
イベントには、本作で復活を遂げた主人公ルルーシュ役・福山潤をはじめ、本作の鍵を握る不老不死の少女C.C.役・ゆかな、黒の騎士団所属のカレン役・小清水亜美、そして『コードギアス』シリーズを牽引してきた監督・谷口悟朗が登壇した。
公開初日舞台挨拶、そして3月に開催された大ヒット御礼舞台挨拶に続いての登壇となった福山が「谷口に挟まれている！」と、左右に立つMCのサンライズ谷口廣次朗氏と谷口悟朗監督という並び順に触れると、すかさず「オセロだったらみんな谷口になっちゃうね」とゆかながツッコミを入れ、イベントは和やかな雰囲気でスタート。
福山は再び舞台挨拶を行える喜びを語り、ゆかなは「C.C.役をやらせていただきました谷口です」と冗談交じりに挨拶し、本作を応援し続けたファンのおかげで交流の場を持つことができたことへの感謝を口にした。
小清水は「紅月カレン役の、谷口です！」とゆかなの冗談に被せる形で自己紹介し、「前回の御礼の舞台挨拶で最後かなと思っていたんですが、再びこのような場が設けられ、『もう赤い衣装ないよ……』って思っていたら、隣の谷口さん（ゆかなさん）からこの服をもらいました」と、紅月カレンのイメージカラーである赤を取り入れたワンピースが実はゆかなからのプレゼントであることを明かし、会場からは驚きの声と笑いが起こった。
ここまで全員が「谷口です」と自己紹介する流れを受け、谷口監督は「自己紹介するとネタになっちゃうじゃない！」と笑いつつも「こういったお話しができるのも、全てが幸せにうまいこといったおかげなんだなと思っております」と全員の挨拶を総括した。
MCより、3月24日時点で10億円を突破したということへの率直な感想を求められると、谷口監督は「多くの人たちの応援の積み重ねなんだろうと思っています。（興行収入10億円は）目標値として言われてはいたんですが、実際にそこまで達することができるかどうかは私たちはわからなかった」とファン一人一人の応援の積み重ねが今回の結果であり、この記念舞台挨拶であることへの感謝を力を入れて語った。
それを受け、福山が、会場に足を運んだ観客に「今日この舞台挨拶の前の本編上映で、初めてコードギアスに触れたという方は……」と問いかけると数人から手が上がり、「やはりいらっしゃいましたね！ようこそ！ナム・ジャラ・ラタック！」と歓迎の言葉とともに本作に登場したジルクスタン王国の挨拶を披露した。
さらに「『復活のルルーシュ』をこの回で初めて観たという方は……」と重ねて問いかけを重ねるとこちらも数名の手が上がり、これには監督も思わず「ありがとうございます！」と声を掛けた。福山は、今も新たなファンが増え続けている状況に喜びをにじませた。
『R2』の後のキャラクターたちの関係性の変化についての質問に対し、「TVシリーズの学生時代には少年の等身大の感情があったが、どこか偽っていて、本当の事を言っていても周りから信用されなかったりした」と振り返った福山。「だが、ものすごくプレーンな状態の、いわゆる何も背負っていないルルーシュをこのタイミングで演じられた。彼が意外と素直な人間性を見せたのかな、というのが『復活のルルーシュ』でルルーシュを演じさせてもらってとってもスペシャルなことだったと思いますね」と話した。
そのルルーシュの「プレーンさ」について、谷口監督は「『復活のルルーシュ』はあちこちにそういった描写を入れた。カレンがいきなりルルーシュに抱きつくシーンで、ルルーシュはすごく困惑していて、『助かった！』という感じで話しかけた咲世子の方を見る」と語った。さらにC.C.との関係性についても「TVシリーズでは、ナナリーを守らなければいけないという思いからの壁があった」と話す谷口監督に対し、ゆかなも2人の関係性が一番変わったと答えた。
福山は「劇場総集編3部作で、C.C.の描かれ方は『復活のルルーシュ』の布石として変わった」とC.C.の変化について語り、「新たな面を見せなくてはいけないところがあり、ゆかなさんにだけわかるように僕なりの表現ですが『割を食いましたね』と言いました」と今だから言える話を披露した。
さらに谷口監督から「C.C.にピザを食べさせるかすごく悩んだ。C.C.にとってピザというのは、彼女自身の自由奔放な振る舞いとかワガママを表現する何かであり、今回はそれを入れられない。本編が終わってエンドロールが明けたところでルルーシュとC.C.がピザを2人でずっと食べているとか、それぐらいだったらできたんだが……」と制作の裏話が飛び出すと、小清水は「もしワンチャンピザがあるとしたら、別れの言葉を交わしたシーンで、『ピザ、好きでしょ？持って行きなさいよ』とカレンが渡すのはどうか」と提案して会場を沸かせた。
また、この日の舞台挨拶には参加できなかった枢木スザク役・櫻井孝宏からのコメントが紹介された。櫻井は「これだけのヒットとなれば、次なる展開を目論んでいるはず！……でしょう、谷口さん？」と谷口監督に問いかけ、「いつになるかはわかりませんが、またこのプロジェクトが動き出す日はきっとくるでしょう。そしてそのプロジェクトを始動させたのは他でもない皆さんです。本当にありがとうございます」とファンへ向けて感謝を述べた。続けて櫻井は「いつか、“飲みながらしゃべる”みたいなユルめのイベントできたらいいですね」と希望を語り、「感謝のギアスでした」と締めた。
新しいイベントの提案が出たところで、最後に谷口監督から「人というのは、これだけ多くの思いや言葉が積み重なっていくと、かえって言葉というのは無くなっていくんだと、シンプルになるんだと実感しております」と語り尽くせない感謝の言葉が述べられた。
小清水は「カレンはお兄さんの代わりにだったり、お母さんのためにだったり、誰かのための人生を歩んできたところがあったのですが、今回はやっとカレンが自分で選ぶ道を生きられるんだ」とキャラクターの変化を受け、自身も『コードギアス』で受けたことを役者人生で繋げていきたいと語った。
ゆかなは、人前に出る緊張感を、共に舞台に立つメンバーとこれまで応援してくれたファンの思いが大きな幸せに変えてくれたと感謝の言葉を伝え、「これからどれだけ続くか分かりませんが、これからの未来をありがとうございます」と改めて感謝を述べると「どうぞ一緒に進んで、この先も見てみたいなと思います」と語った。
最後に、「作中でルルーシュが『明日のために』とずっと言っていました」と切り出した福山は「明日のことや未来のことはわからないです。谷口監督がさまざまな反応や批判を受け止める覚悟を示し、我々も本作を待っていただいた方、そして新たに作品を知っていただく方、それぞれの新たな思いに向けての一歩になるように、熱量を注いできました」と本作への思いを語った。
続けて「ルルーシュがゼロ・レクイエムで『明日』と言っていましたが、我々はその明日がこの作品によっていただけたと思います」と『R2』終盤でのルルーシュのセリフを振り返り、「新たな明日を求めて、またこれからも皆様と共に、この作品と共に歩んでいきたいと思います。本日はどうもありがとうございました」とファンへ向けて熱いメッセージを送り、大盛況の中で舞台挨拶は幕を下ろした。
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