先月28日に放送されたフジテレビ系『バイキング』内で、ピエール瀧被告に関するニュースに言及する際、「DOMMUNE」が行った電気グルーヴ配信企画にMCの坂上忍が「売名行為では?」と発言し炎上した騒動。それに対してDOMMUNEが“アンサー”を示した。
DOMMUNEは、2010年に開局した日本初のライブストリーミングスタジオ兼配信チャンネル。15日、この炎上騒動に対するアンサープログラムとしてDOMMUNEは「『DJ Plays“坂上忍”ONLY!!』~ドキッ!! 坂上忍だらけの120分!!!!」を配信した。
配信にあたっては「MCの火の元である坂上忍氏を『知ろう』と、過去にリリースした音源をフルコンプした!!!!!!」といい、「"知らない"ムーヴメントや"知らない”カルチャーを、"知らない”という理由だけで、集団で袋叩きにしていたのだ。そしてその後『バイキング』は世の中の混沌と矛盾を体現するかのように、SNSに晒され、火達磨となり燃え上がった…。これは本来『バイキング』の仕掛けたビーフでは無かったか?」と番組内の発言を揶揄。
そのうえで、「この日我々は坂上忍氏の全ヴァイナルを駆使し世界の側に開放する!!!!! そうこれがターンテーブル・マナーに乗っ取ったDOMMUNEからのアンサープログラムなのだ!!!!!」(宇川直宏 DOMMUNE)と綴っている。
この配信を見たというBuzzFeed Japan記者の神庭亮介氏は、番組のメッセージを「バイキングで『知らない』と言われたことに対して、『じゃあ私たちは坂上さんを知ろうとします』と。無知のマウンティングに対し、リスペクトで包むというカッコよさ」と説明。また、前回の電気グルーヴ配信企画に触れ「前回の企画のメッセージは『作品に罪はない』ということ。今回の企画でも、坂上忍さんを気に食わないと思っていた人たちに『曲はいいじゃん』と気付かせた。作品に罪がないということを2度に渡って実証してみせた点で、宇川さんの粋を感じた」と述べた。
そうした中、電気グルーヴの音源などの出荷停止撤回を求める動きが起こっている。これに賛同する署名約6万4000人分(79カ国から)が15日、ソニー・ミュージックレーベルに提出され、6月1日をめどに何らかの回答が欲しいと伝達した。
また同日、日本ペンクラブが声明を発表。「近年、芸能人やミュージシャンをはじめとする表現者が逮捕・起訴されるたびに、その作品が封印される事態が繰り返されている。このような風潮を、表現者の集まりである日本ペンクラブは深く憂慮するものである。事なかれ主義の自主規制に走らぬよう切に願うものである」(抜粋)としている。
神庭氏は「作品に罪はないという意見が今回、ひとつのムーブメントとして大きな波になったのは特筆すべきこと。ゴーン氏が逮捕されたからといって、日産車を回収しないのと同じだと思う」との見方を示した。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
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