16日、デーモン閣下がMCを務める「10億円会議 supported by 日本財団」が放送された。
「世の中の役に立ちたい」という思いを抱える参加者が、様々なジャンルのスペシャリストからなる審査員5名に向けて、取り組みたい事業についてプレゼンを披露。見事審査員5名の心を掴み「合格」した者のみが、日本財団が用意した10億円から必要な資金提供を受けられるというバラエティ番組だ。
今回の参加者である高村治輝は、イベント制作会社を運営する26歳。今までにも数々のエンターテイメントイベントを手がけてきたが、新たに「若者の選挙投票率を上げるためのイベント」を開催したいのだそう。提示した必要資金は1411万円だ。
これまで行ってきたイベントも、単なるエンターテインメントの消費だけで終わらず、「エンターテインメント×地域活性化」など、何かしらの社会問題と絡めたテーマを持って行ってきたと語る高村。資金提供を受けられた際には、選挙で投票したことを証明したら無料で音楽フェスを楽しめる「#Vote_for プロジェクト」を行うとプレゼンをスタートさせた。
すでに4月21日の全国統一地方選に合わせてフェスを開催できるように準備を進めているという高村は、投票者に無料でサービスを提供するだけでなく、「地域の中でコミュニケーションが生まれ、地域のために票を入れる(人を増やす)。(若者が)地域の人たちと繋がることで愛が生まれる」と、今回のイベントのミッションを熱弁した。
一見順調に見えたプレゼンだったが、ここで元衆議院議員の上西小百合が待ったをかける。すでに投票済み書を持って行けば割引サービスが受けられる取り組みが行われていることを例にあげ、「それでも、なかなか投票率は上がってないですよね」と厳しい一言を投げかけた。
そんな上西も、議員時代は若者の投票率を上げるために尽力してきたのだそう。インフルエンサーに政治の勉強会を開いてInstagramで拡散してもらうなどの取り組みをしたが、「やっぱり飽きちゃうみたいなんですね、政治って難しい話で、決して面白い話じゃないから」と、どれも不発に終わってしまったとのこと。政治家の立場から投票率向上のためにさまざまな手を打ってきたからこそ、高村のプランでは本当に効果が出るのか疑問点が残るようだ。
ところが、高村はこの手厳しい意見に怯むことなく「有名人にライブをしてもらって、その後に(政治の)講演会をしてもらうってやり方をよく見てきたんですけど、そこで集まってきた人たちはインフルエンサーやライブの価値提供に集まってきたんじゃないかなと思うんです」と反論。
さらに高村は「(そのやり方だと)エンターテインメントの部分が50%くらいになっちゃってて、政治が50%で入って、若者にとっては『ライブは観れたけどその後は余計だった』という感覚になる」とも語り、政治と若者を結び付けるには効果がないのではと推測してコメント。
「だったらエンターテインメント100%で振ってみたら面白い」「『無関心』から『1』にすることができるので、社会に一石を投じることができる」と持論を展開する高村に、上西も真剣に聞き入っていた。
(C)AbemaTV
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