(復活の勝利を飾ったRENA。「ホッとしました」)
4月21日、横浜アリーナで開催された『RIZIN.15』で、女子部門の中心選手であるRENAが復帰戦を行なった。シュートボクシング女子を長く牽引し、RIZINではMMAに挑戦。旗揚げ大会からイベントそのものの知名度を高めてきたと言っていい存在だ。
しかし一昨年の女子GPでは決勝戦で浅倉カンナに敗れてしまう。リベンジにも失敗したRENAは、再起をかけた昨年大晦日の試合では体調不良、減量失敗で欠場となってしまう。勝利から離れること476日。後がない状態で迎えた今回の一戦では、大晦日に対戦予定だったサマンサ・ジャン=フワンソワとの試合があらためて組まれた。
契約体重は49kgから51kgに変わり、両者計量をクリア。今後、階級を49kgのスーパーアトム級から上げていくつもりだというRENAにとっては試金石でもある。この試合でのRENAは、MMAファイター、トータルファイターとしての成長をテーマに闘っていた。サマンサに組みつかれ、グラウンドに持ち込まれる場面もあったが、アームロックや腕ひしぎ十字固めと関節技を積極的に仕掛けていく。
2ラウンドには倒されながら体勢を切り返して上になり、パンチ、ヒジを連打。そこからの腕十字はディフェンスされたものの、最後まで一本を狙いにいく姿勢が目立った。判定3-0で久々の勝利を収めたRENAはホッとした表情を浮かべ、勝利者インタビューでは「これからもっと寝技も頑張って、一本取れるトータルファイター目指します」とアピールした。
インタビュースペースでも「いろいろ試して、いま自分ができることはできたかなと思います」。以前から本人が言っていることだが、MMAでのRENAはあくまで挑戦者。トータルな意味での完成を目指し、まだまだ闘いは続く。
文・橋本宗洋
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