地上波未公開シーンを含めた完全版「しくじり先生 俺みたいになるな!!」が、AbemaTV(アべマTV)で放送された。
番組には“担任役”としてオードリーの若林正恭、“生徒役”として平成ノブシコブシの吉村崇、ハライチの澤部佑、タレントの岡田結実、モデルのねお、超特急のユーキが出演。今回の“しくじり先生”は俳優の黒石高大だ。
10年前までは愚連隊の総長として喧嘩に明け暮れており、「ハマの狂犬」と呼ばれ、地元・横浜で恐れられている存在だった黒石。2008年には総合格闘技大会「THE OUTSIDER(ジ・アウトサイダー)」に参戦し、人気選手となっていた。現在は、俳優として映画やドラマに出演している。
そんな黒石の“しくじり”は、アウトサイダーでの歴史的な秒殺負け。試合開始直後、わずか2秒で失神KOされてしまった。
生粋のヤンキーだっただけに、当時の映像はおもしろ動画として拡散。動画は把握しているものだけでも合計520万回以上再生され、コメントには「俺なら日本を旅立つ(笑)」「何回見ても笑える」といった声が数多く投稿される事態になった。
小学生の頃からグレ始め、地元でフダ付きのワルだった黒石は、あるとき怖い先輩がたまり場にやって来て「今日からお前らはギャングだ」と言ったことがきっかけでギャングになり、その後愚連隊を立ち上げたという。
さらに黒石は、ギャング・愚連隊・暴走族の違いを、分かりやすくファッション別に解説。ギャングはダボダボTシャツとGパン、愚連隊はシャカシャカのジャージ、暴走族はパンチパーマに特攻服といった違いがあると説明した。
そもそも、ヤンキーの目的は「怖がられたい」だといい、前から人が来てもどいてくれるなど、「良いことしかない」「とにかく生きやすい」と黒石は話す。そして怖がられるために、大きな音でバイクを走らせる、剃り込みを入れて眉を薄くするなどの行動をしているという。
もちろん黒石も怖がられるために大声を出して威嚇し、地元じゃ負け知らず状態に。どんどん調子に乗っていき、「自分は最強」と勘違いするようになっていった。
また、ヤンキーは漫画や映画に影響されやすく、黒石も北野武が監督を務める映画を当時の立ち振舞いの参考にしていた。特にバイオレンス映画『BROTHER』は全シーン全セリフが言えるほど好きだといい、お気に入りのセリフを何千回も言っていたと振り返った。
体調が悪いときでも喧嘩をふっかけられれば応戦し、「あいつはビビった」と言われるのが嫌でがんばっていたという黒石。それを聞いたオードリー・若林は「それもう仕事だよ仕事!」とツッコミを入れる。
ヤンキーだった黒石の主な収入源は「もめ事の間に入って仲介料をもらう」こと。トラブルにあった人が黒石に相談し、黒石が相手方のところまで行って“いろいろ”話し、解決して手数料をもらっていた。
若林が「“いろいろ話す”ってところめちゃ怖いですね」と言及すると、黒石は「俺の友達だし、勘弁してくれないか」ということを穏便に話し合っていたと明かした。
報酬はピンキリだが、多いときは100万円だったといい、夏は仕事が増えたと話す黒石。大きい案件だと、揉めている人たちが逮捕されたり、一歩間違えば死んでしまうようなレベルのトラブルだったという。
依頼者は「揉めるくらいなら黒石にお金を払って事態を収めたほうが方がマシ」と考えて相談に来るといい、黒石は「誰も血が流れない。ハッピーです」と良い解決方法であることを強調。ハライチ・澤部は「やっていること、アンパンマンと一緒ですもんね。解決させて、最後みんな笑顔」と例え、笑いを誘っていた。