韓国軍によると、きょう午後４時29分と49分、北朝鮮が短距離ミサイルとみられる飛翔体２発を発射した。北朝鮮北西部の平安北道の亀城付近から東に向け発射されたとみられ、飛距離はそれぞれ420キロと270キロと推定されている。韓国軍ではアメリカと協力し分析中だとして「追加の発射に備えて監視や警戒を強化している」としている。
安倍総理は「現時点で我が国の安全保障に影響があるような事態は確認されていません」、岩屋防衛大臣は「北朝鮮の意図について私どもとして断定的に申し上げる立場ではございません。いずれにしても米国・韓国などとしっかり連携をし、情報の収集・分析、それから警戒監視、それに万全を期して、動向をしっかり見極めてまいりたいと考えております」とコメントした。
北朝鮮は４日にも複数の飛翔体を発射、メディアを通じて「通常の訓練で約束違反ではなく、地域の情勢を激化するものではない」と正当性を訴えていました。
北朝鮮情勢に詳しい聖学院大学の宮本悟教授は「５月４日に発射したものと同じものだと思うが、実は３回目だということがわかってきた。あまりあまり報じられていないが、北朝鮮は４月17日に新型戦術誘導兵器を行ったと報道している。そして４日に東海岸から発射されたものも新型戦術誘導兵器となっている。この２つは同じものだった。少し飛ばしてみたのが４日、そして今回、短距離ミサイルの射程距離500キロに収まるギリギリの距離で試したのだと思う。500キロを超えるとINF条約に違反する中距離ミサイルになってしまう。それ以下であればアメリカは"大丈夫だ"というので、北朝鮮はそれを見越して短距離ミサイルの範囲に収めているのだろう。もちろん技術的には３つともミサイルだが、そう呼ぶかどうかは"政治判断"。おそらく今回も"飛翔体"と呼ばれるだろう」と話す。
その上で「アメリカに対しては米朝首脳会談を諦めてはいないだろうし"ここまではやっていいだろう"、韓国に対しては"韓国も軍事訓練をやってるから、我々もやっていいだろう"というメッセージだろう。また、自国内には、国防、軍需産業をしっかりやっていくし、これからも訓練は変わらずやる"というメッセージだ。ただ、日本に対しては何のメッセージもないと思う」と推測した。（AbemaTV／『AbemaPrime』より）
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