■ウェブでマンガを読めるようになった結果、早熟な小学生も?
「クラスで結構いる。多分2~3割はいる」。小学5年生の時、「私から告白して付き合った」と、交際相手がいたことを明かす女の子。彼女によると、小学生で"彼氏・彼女持ちは普通"だといい、10歳から付き合っている児童もいるという。
小学生雑誌の調べによると、高学年小学生の4人に1人に恋人がいるといい、サイゼリヤや市民プールでの合コンで出会い、直接、ラブレター、そしてLINEなどで告白するのだという。ショッピングモールや公園、学校のカーテンに包まってキスをすることもあるそうだ。
また、別の小学生によると漫画雑誌『ちゃお』『12歳。』などに掲載されている作品や恋愛相談コーナーなどを参考にしていると話す。「少女漫画博士」の肩書を持つうららか氏は、少女漫画の過激化について「小さい子でもウェブ検索ができるようになり、キス止まりではなく、それ以上のモノがあることを知る機会が増え得ていった。また、2010年ごろから電子書籍やウェブで漫画を読めるようになってからは"ティーンズラブ"というジャンルが普及。性的表現がメインのコンテンツになっているジャンルの作品で、人気になっている」と指摘した。
番組が小学生向けの漫画を見てみると、リアルな描写のキスシーンだけでなく、ベッドシーンまで登場してえいた。どのような理由でこうした作品を掲載しているのか出版社に取材を申し込んでみたが、いずれも取材はNGだった。
■マッチングアプリによって恋愛が"自由競争市場"に
若者の恋愛事情にも変化が起きているようだ。街で話を聴いてみると、合コンよりも「Tinder」などのマッチングアプリで出会うことが自然なことになっているようだ。
他方、ある調査結果によれば、恋人がいない男性は8割、女性は5割に上るという。紗倉まなは「マッチングアプリから"援助交際"のにおいが消えて、"私もTinder使ってる"と簡単に言えるようになって、"え、使ってるの?"とはならなくなった。気軽に使える上に、相手のスペック選びが簡単にできる。ただ、多くの人が自己肯定感は低いのに、相手に求めるスペックは高いというところが、いびつな感じがする」と話す。
「ウツワ」代表のハヤカワ五味氏は「今までは年齢や環境が近い人としか出会うことがなく、その中から付き合っていたが、マッチングアプリが出てきたことで、女性がよりスペックの男性と付き合うようになった。そういう"自由競争市場"になった結果、年上と付き合う女性が増えているのかもしれない。男女差には実感がある」と指摘した。
■一度も会った事のない2人はネット上で「結婚」
元「モーニング娘。」の後藤真希が不倫相手と出会ったのはオンラインゲームだったと報じられている。しかし今、大人たちの間ではネット内で婚姻関係を結ぶ人まで現れているという
経験者の女性(30代)に話を聞くと、オンラインゲームの初心者だった自分に対し、アイテムの集め方から敵に勝つための戦い方などを丁寧に教えてくれた男性ユーザーに惹かれるようになったという。「一緒にゲームしていく中で、プレイスタイルがすごくかっこいいなって。同じグループのメンバーが3回死ぬとゲームオーバーなので、当然かばい合う。この人は絶対に私のことをかばってくれた。ウソをつくのが耐えられなくなってしまって、正直に言った。結婚しているし、リアルに付き合うのはムリだと。相手は"ゲームやっている時だけカップルでいいじゃん!"って。そこからゲーム内で付き合うようになった」。
そして、実際には一度も会った事のない2人はネット上で「結婚」することに。関係は半年続いたが、関係解消を余儀なくされる。「あまり言いたくないが、旦那にバレてしまった。ある日、ゲームをしたまま寝ちゃったたら、たまたま起きてきた旦那がチャットのやり取りを見て"これなに?"って。"お前の彼女、寝落ちしちゃったぞ!"みたいなやり取りを見られた。私の感じで言うと、久々に"ときめいちゃった"っていう感覚があって、そういう気持ちでいたのは間違いない。不倫は不倫になるのではないか」。
■森川友義・早大教授「恋愛を活発にすることが大切だ」

恋愛学研究の第一人者だという早稲田大学国際教養学部の森川友義教授は、メディア接触時間が長く、人と出会わなくなった結果、恋愛が難しくなったと指摘。
その上で「少子化の原因は恋愛しない若者、結婚しない若者が増えていることが原因。したがって、この国を救うためには恋愛を活発にすることが大切だ。ネットが恋愛を変えてゆく。やはりネットを通じた恋愛がこれから主流になる」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
この記事の画像一覧