「おじさんの長文LINEうざい」「なんで無理して若者ぶるの？」「説教とか、まじいらない」「金持ってないオジサンは無価値」「中年はすぐに見下してマウントとってくる」。
とかくディスられがちな"おじさん"たちの中で、"神"と呼ばれるの男性が"まあたん"だ。まとめサイトなどには、その正体にまつわる様々な憶測が飛び交っている。Instagramを覗いてみると、特有のギラギラ感が満載だが、フォロワーは10万人に上る。連夜のキャバクラ通いで、一晩に１億円を使ったこともあるといい、まあたんを接客したことのある元歌舞伎町No.1キャバ嬢の愛沢えみり氏は「すごく紳士で、神様。すごい高価なものをたくさんいただいた」と話す。
本名を明かさないという条件のもと、福岡で取材に応じてくれた。指定された場所はやはりキャバクラ店だった。実はこのキャバクラ店、まあたんが初めてプロデュースする店舗だという。
「教育とか、あるいは法律関係。医療介護、美容、そういうのを全部やっている。アパレルとか風俗飲食以外は全業種で会社をやっている。それでだいたい70社くらい」。年齢は"ざっくり40歳"だという。「めちゃくちゃ稼ぎたいわけではないが、気づいたら結構稼いでいるなっていう感じで、時代に合った事業をやるようにしている。ネイルサロンが流行ったときはネイルサロンを開いたり、今だと健康。６月にはスポーツジムを出す予定。流行に乗っかりたいだけなのかもしれない」。
保有している車は、ベンツのマイバッハが２台、ゲレンデが１台、そしてレクサスが２台だという。「時計とか宝石とか、車が好きなもんだから、欲しいなと思ったらすぐに現金で買っている」。
成功おじさんのまあたんだが、不遇なロスジェネ世代でもあり、自身も大学卒業後には安定した職業である公務員になったものの、上司と意見が対立、わずか１か月で退職した。それからは他人や会社に頼ることなく、自分の力で生きていこうと決心、学習塾を皮切りに精力的に事業を拡大、今に至る。
施設よりも人間に投資していく。従業員が成長するとその人を社長に据えて責任を持たせてみようと思う。従業員に恵まれたからこそ今がある」。店に勤務する女性たちの多くが、その思いに共感、一緒に働きたいと応募してきたといい、華月ゆりあさんは「うちだけじゃなくて周りにもめっちゃ優しい。気を遣ってくれるし、立ててくれるし」。雫みおんさんは「神様みたいな感じ！女の子が苦手にしていること、嫌がることは一切しない。見返りとかも求めない」と笑顔で話していた。
60代のホストも在籍するというホストクラブ"ADEOS"（東京・歌舞伎町）店長の桜井真琴氏は、「40半ばとかって、いじめに遭ったり、嫌われたりする年代。でも、その人たちがいるから会社は回っている。ホスト業界は20代がメインだけれど、長くやっていれば30、40代になる。そうすると若い子たちと同じ立場で戦うのではなく、自分たちには自分たちのフィールドというか、セカンドキャリアみたいなものがあるという感じで続けているメンバーが多い。そういう方たちが活躍できる場があったらいいなと」と話す。
大正大学准教授の田中俊之（男性学）は「1992年～2002年の就職氷河期に高校や大学を卒業された方がロスジェネ世代で、今、だいたい40代くらいになっている。ネガティブに捉えられる面も多いが、いろいろな側面で転機となった1995年当時に若者だった世代でもある。混沌の中から何か生まれてくる、ポジティブな面があると思。非正規雇用や任期付きの職業で、非常に不安定な状況の人たちも多いが、むしろこれから終身雇用の崩壊した時代の荒波を上手く乗り越え、ポジティブに転換していく可能性もある」
ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「今の就職氷河期の40代は"新橋のサラリーマン"にもなれなかった人が多い。みんなめちゃくちゃ大変な目に遭って、アルバイトのまま歳をとってしまった人が山ほどいる中で、生き残ったまあたんさんや堀江貴文さんのような人たちは、同じロスジェネ世代でも"生存バイアス"が強い。そこをロールモデルにしてしまうと、"マネできない"という話になっちゃう」とも話していた。（AbemaTV／『AbemaPrime』より）
▶放送済み『AbemaPrime』は期間限定で無料配信中
