1965年に刊行されてから50年以上経った今なお、多くの人々を惹きつけてやまない山崎豊子の大ベストセラー小説『白い巨塔』。大阪の大学病院を舞台に繰り広げられる凄まじい権力争いと医療裁判を通じて人間の本性に迫る同作は、山崎作品の中でも最高傑作の呼び声も高い。そして、これまでに主人公の財前五郎役を故・田宮二郎や唐沢寿明らが演じて映像化され、昭和、平成を代表するドラマとして記憶に残っている。そんな名作をテレビ朝日開局60周年記念 超大型ドラマスペシャル『白い巨塔』として5月22日から5夜連続で放送。時代を2019年に設定し、現代の最新医療ならではの新たな『白い巨塔』。注目はそのキャストだ。主人公の財前役を岡田准一が務め、同期で財前とは対極の内科医・里見脩二には松山ケンイチ。そして、財前の愛人、ケイ子役に沢尻エリカがキャスティングされた。
外科医として一流の腕を持ち、大学教授の座を射止めることだけに野心を燃やす財前にとってケイ子は唯一心を許せる存在であり、彼を“五郎ちゃん”と呼び、大きな包容力で支える。 沢尻にとって本作でのケイ子役は、これまで演じたことのない役どころであり、30代になった彼女にとって大きなチャレンジになったようだ。真紅のゴージャスなドレスをまとって現れた沢尻は終始とてもにこやかな笑顔で、楽しそうに撮影秘話を明かし、本作に賭けた意気込みを語った。