「RTDトーナメント2019」サバイバルマッチ(全4戦)において、RTDリーグ2016初代王者・多井隆晴(RMU)とRTDリーグ2017王者・平賀聡彦(最高位戦)と2人の歴代チャンピオンを破り、仲田加南(連盟)とともに本戦出場権を勝ち獲った金太賢(協会)は、こう語った。
「世代交代だと言って控えている中堅や若手プロにとっても、人生が変わる大きな勝ちだった」
「RTDトーナメント2019」には、金が所属する日本プロ麻雀協会からは5人が参戦する。 4年連続出場となる鈴木たろうと鈴木達也、2年目の松本吉弘、初参戦となる朝倉ゆかりだ。「団体としても一番だと思っている」と同団体の最高峰タイトル・雀王を2連覇中だけに看板を背負っている自覚も強い。
金が対戦するグループBの顔触れは、内川幸太郎(連盟)、勝又健志(連盟)、萩原聖人(連盟)。「萩原さんと勝又さんの2人は、Mリーグをはじめ各放送対局で研究してきているので、封じ込めるシミュレーションは出来ています。そして内川さんは、現時点では次のMリーガーに一番近い存在ではないかと言われているところもあって、もしかすると僕は一番意識している相手かもしれませんね」と、この対戦を自身がMリーグ入りするためのアピールの場と捉えている。
今回のトーナメントシステムでは、4位は敗退となるが3、2、1位は順位によってそれぞれ次のステージに進むことになる。「いろいろ狙う価値がある複雑なシステムは頭脳戦になってくるんで、一言でいうと大得意です。今回はいろいろな技が光るんじゃないかな」と麻雀最強戦をはじめ、多くの舞台を踏んできた自負もある。
自身の麻雀スタイルに関しては「攻撃的な守備型」と自認。「守るべきは守り、攻めるべきは攻める。鳴かないといけないところは鳴くし、門前(メンゼン)でいかないといけないところは門前でいく。全ての麻雀の能力が、ハイレベルじゃないと勝ち切ることは出来ない」。何かしらに秀でるより、苦手が無い高次元オールラウンダーこそが強さだと一家言を持っている。
プロ入り15年目「ようやくここ2、3年、どれだけすごい舞台であっても、自分の麻雀を最後まで打ち切る心の強さが出来ました。人生で一番強い感じがあります」と意気軒昂。 「RTDやMリーグに入れない多くの選手の思いをぶつけるつもりでいきます」と、まずは己の未来を切り開くべく、その一打に魂を込める。【福山純生(雀聖アワー)】
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆RTDトーナメント2019 2016年から3年に渡り行われてきた「RTDリーグ」から、トーナメント方式に変更。昨年行われた「RTDリーグ2018」の予選リーグ(WHITE・BLACK)の上位各6人、推薦枠として2人の計14人に加え、予選リーグ7位の2人と新規参戦2人の4人による入れ替え戦(サバイバルマッチ)から上位2人が本戦に進み、計16人で行われる。16人はA~Dの4グループに分かれ、半荘4回戦で対戦。トータル2位が準々決勝A(上位3人が準決勝進出)、同3位が準々決勝B(上位1人が準決勝進出)へ、同1位は準決勝(上位4人が決勝進出)に進む。主なルールは一発・裏ドラ・赤(各種1枚)あり、全自動卓による自動配牌のMリーグルール。
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