地上波未公開シーンを含めた完全版「しくじり先生 俺みたいになるな!!」が、AbemaTV(アべマTV)で放送された。
AbemaTV限定で始まった新企画「しくじり学園 進路相談室」。このコーナーでは、お笑い芸人のクロちゃんが相談室の“先生”となり、ゲストの相談を受け付ける。“シロちゃん”モードではゲストに直接優しくアドバイスし、“クロちゃん”モードでは、毒舌な厳しい評価を裏でぶっちゃけ、ゲストはそれをこっそり見るというシステム。どちらのアドバイスから学ぶかどうかは、ゲストに委ねられる。
今回ゲストとして登場したのは、芸歴11年目のお笑いコンビ・ウエストランドだ。ツッコミ担当で毒舌キャラの井口浩之の悩みは「テレビで毒舌を求められてしまい、嫌われるのが怖い」というもの。
これに対して“シロちゃん”モードのクロちゃんは「経験しないと、自分がブレーキかけるところが分からない」と指摘し、「やりたくないこともすべて経験してみるべき」とアドバイス。テレビに出たいなら求められていることに従い、「嫌われることを恐れず突っ走れ」と、今のままでいることを勧めた。
クロちゃんがボケ担当の河本太にも悩みがないか聞くと「嫁と子供が出ていった」と告白。クロちゃんは「きちんとした人に相談したほうがいい」と即答し、「急に重くなったね……」と困惑を隠せない。
井口は「相方がやる気がない」ことも悩みだといい、井口にピンの仕事が入ってもギャラは折半になることが気に食わないと愚痴る。
するとクロちゃんは「安田大サーカスも、団長が結婚するまでは、仲良くなるために誰が仕事しても三等分だった」とギャラ分配事情に言及。「あいつのために」と思ってやることが、結果的にプラスに働くと熱弁した。
「どんな番組に出たい?」と聞かれたウエストランドは、「僕らの世代みんなで売れて、番組をやる」ことが夢だと告白。クロちゃんは「たしかに、若手芸人みんなで『俺ら売れるぞー!』ってやってる番組、今ないもんね」と共感し、「全然いいと思うよ」「その感じは可愛がられるわ」とポジティブな言葉をかけ、部屋を後にした。
続いては、本音丸出しの“クロちゃん”モードだ。番組スタッフに「ウエストランドはやっていけそうですか?」と聞かれると、「正直厳しいんじゃないですか?」「ネタが聞き取りにくくて、やかましい」と先程とは打って変わって厳しいコメント。後ろでこっそり聞いていたウエストランドはあまりの落差に呆然としている。
ツッコミの手数が多いウエストランドの漫才については、「ピンとくるツッコミが言えてない」「若手にそんな尺与えられませんから」とダメ出し。また、同世代の若手芸人と一緒に売れたいと言っていたことについても「あんなこと言って売れるわけない」「向上心のかけらもない」とクロちゃん節が炸裂した。
さらに、井口が一番悩んでいた毒舌についても言及。「もう悩んじゃってるから、その時点で毒舌にブレーキがかかってる」といい、ただうるさいだけの芸は「東京でウケない。まずダメです」と断言。
関西では畳み掛けるネタは多いが、すでに同じようなネタをやっている芸人が多すぎるため、大阪はNG。しかし、クロちゃんによると可能性のある県が1つあるといい、それは「滋賀県」だという。滋賀なら大阪の芸人はあまり参入しておらず、「東京から来た芸人ということで食いつく可能性がある」と説明。「滋賀の中で琵琶湖芸人になればいいんじゃない?」と提案した。
進路相談から1か月後、スタッフがウエストランドの元に行き、クロちゃんのアドバイスをどう受け止めているか聞いた。すると井口は、最初こそ「なんだコイツ、真逆のことを言いやがって」と思ったそうだが、実際は「“クロちゃん部屋”のほうが核心をついてた」と、辛口批評が参考になったと明かし、「がんばりたいと思います」と前向きな様子だった。
番組はAbemaビデオで期間限定・無料視聴が可能。