「RTDトーナメント2019」グループC 3回戦(全4回戦)が6月16日に放送され、RTD初出場の藤崎智(連盟)が2勝目を挙げた。このトップでトータル2位と順位は変わらずも、トータル1位の佐々木寿人(連盟)に25.1ポイント差まで肉薄した。
対局者は起家から佐々木寿人(連盟)、藤崎智(連盟)、鈴木たろう(協会)、松本吉弘(協会)。
藤崎は初戦トップ発進を決めていたが、2回戦では放銃ゼロもアガリもゼロで、ラスを引いていたため、開局から踏み込んだ。
東1局、役牌を仕掛けていた藤崎に、親番・佐々木から9巡目にリーチが飛んできた。さらに松本からも跳満確定の追っかけリーチが入る中「仕掛けてテンパイを入れた以上は全部切る」と腹を括り、中・赤で2000点(+供託2000点)をアガリ切った。
解説の白鳥翔(連盟)も「これは点数以上に価値あるアガリ」と藤崎の闘志を絶賛した。
さらに藤崎は南2局、2着目で迎えた親番で、4巡目に佐々木から先制リーチを受けながらも、華麗な打ち回しを披露。12巡目に3メン待ちのテンパイを入れ、追っかけリーチを決断。見事リーチ・ツモ・赤・ドラに仕上げ、1万2000点(+供託1000点)を加点しトップ目に立ち、待望の2勝目を挙げた。
対局後のインタビューでは「出来ることを精一杯。他の3人ほど読みも強くないんですけど、一生懸命、場を見て読んで、自分なりに精一杯」とはにかんだ。
このトップで最終戦では、佐々木との首位通過争いが濃厚となった。「今日は(佐々木とは)敵として戦っていますけど、うちの団体を背負ってくれているトッププロなんで、やっぱり強いな、さすがだなという感じですね。本当に麻雀は認めているんで、認めていないのは人間性だけですから」と笑わせた。
百戦錬磨のベテランプロとして、言葉をも巧みに操るこの余裕こそが、強さの秘訣なのかもしれない。【福山純生(雀聖アワー)】
【グループC 3回戦結果】
1位 藤崎智(連盟)3万6400点 +56.4
2位 佐々木寿人(連盟)3万6100点 +16.1
3位 鈴木たろう(協会)2万3600点 ▲16.4
4位 松本吉弘(協会)3900点 ▲56.1
【グループC 3回戦終了時点の成績】
1位 佐々木寿人(連盟) +88.5(3/4)
2位 藤崎智(連盟) +63.4(3/4)
3位 松本吉弘(協会) ▲61.0(3/4)
4位 鈴木たろう(協会) ▲90.9(3/4)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆RTDトーナメント2019 2016年から3年に渡り行われてきた「RTDリーグ」から、トーナメント方式に変更。昨年行われた「RTDリーグ2018」の予選リーグ(WHITE・BLACK)の上位各6人、推薦枠として2人の計14人に加え、予選リーグ7位の2人と新規参戦2人の4人による入れ替え戦(サバイバルマッチ)から上位2人が本戦に進み、計16人で行われる。16人はA~Dの4グループに分かれ、半荘4回戦で対戦。トータル2位が準々決勝A(上位3人が準決勝進出)、同3位が準々決勝B(上位1人が準決勝進出)へ、同1位は準決勝(上位4人が決勝進出)に進む。主なルールは一発・裏ドラ・赤(各種1枚)あり、全自動卓による自動配牌のMリーグルール。
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