「"日本ぶち上げる"って言ってますけど、"世界やったろう"と思ってますよ」。

 Forbes誌が発表する「Forbes 30 Under 30 Asia」(30歳未満の起業家30人、2018年度)で「エンタープライズ・テクノロジー部門」に選出されるなどして注目を集める起業家、株式会社ZEALS(ジールス)の清水正大CEO(27)。「日本をぶち上げる」をビジョンに掲げ、あの堀江貴文氏を前に「間違いなくAIのクソデカい波が来る。その中で挑戦し続けていくことができれば、自分は堀江さん超えるだろう」などと熱っぽく語ることも。

 幻冬舎の編集者・箕輪厚介氏は「ビッグになるんだっていう"成り上がり""情熱タイプ"の奴っていない。だから清水さんみたいな起業家は珍しい」と評する。24日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、そんな清水氏に密着取材を試みた。

■"ぜってえ1番なったる。すげえ人間なったる"総理大臣を目指し上京

 1992年、岡山に生まれた清水氏、父親は倉敷市で複数の飲食店を経営していたというが、小学6年の時、家庭環境が一変する。

 「"トラさん、トラさん"とかって言われて、皆から慕われていたカッケー親父の事業がうまくいかなくなって、大きい借金抱えちゃって、最終的には自己破産した。家に帰ったら親父とかオカンが怖い人たちにすげえ罵声を浴びせられて。怖え、と思って。それからは金もないから、周りとかと話が合わないんすよ。ホントに。中学生になって小遣いも増えて、できることが増え始める頃に、友だちに"オイ、映画行こうぜ!"服買おうぜ!"みたいに言われても、"金がねえ。皆が持っている物が欲しい。俺も映画行きたい"みたいな。そういう、何かみすぼらしさ、妬み、悔しさみたいなのが自分の中にすっげえいっぱい募ってて…」。

 そして芽生えた反骨心から、「1番になりたい」と思いも出てきたと自己分析する。しかし高校卒業後は、石油精製、鉄鋼生産、自動車などを基幹とする日本を代表する工業地帯・水島コンビナートで働く道を選ぶ。「毎日、仕事終わって友だちと集まりゃ"仕事めんどくせえ。やめてえ。いやだ"みたいな。気が付いたらそんなことを語っている日々。"これ俺やりたかったことか、こんな人生だったかな。俺が生きていたいと思ってた人生"って。本当に何もかもが嫌で悔しくて、"ぜってえ1番なったる。すげえ人間なったる"って気持ちが湧いてきた。正直」。

 そんな折、東日本大震災が日本を襲う。被災地の光景を目にした清水氏は「日本をぶち上げたい」と誓い、総理大臣を目指すことを決意する。入院するほどの猛勉強の末、21歳で明治大学に入学。しかし周囲とのギャップから、またしても早々に撤退することになる。

 「代々木ゼミナールに行って偏差値を測ったら27だった。でも、"国のリーダーになったら日本ぶち上げられるだろう"って。でも、大学で政治の勉強会みたいなところに入って政治家や評論家の方のお話を聞いているうちに、"ホントにこの人たちが社会を変えていってるのか"みたいな違和感があった。それどころか、"自分がこの人たちと同じ歳くらいになったときに、何ができてるんだろうな"というのが全然イメージできなくなって、"いや、これじゃねえんじゃねえか"って思うようになった」。

 それでも"日本をぶち上げる"という夢だけは失われなかった清水氏が志したのが起業家だった。その頃から一緒に行動するようになったのが、現在ZEALSでCTOを務める島田想氏だ。父と姉が東大卒という一家に育ち、自身も有名私立高に通っていたという島田氏は、高校を中退後、清水氏のように反骨心を抱いて明治大学に進学した。

 清水氏と出会ったときの第一印象について島田氏は「大学でTOEICを受ける時、座っている人に片っ端から"夢何なん?何しに大学来たん?"と聞いて回っていた。"全然、満足いく答えは得られんかったわ"って僕に言ってきた。そりゃそうやろと(笑)。でも、"俺にはこんだけ夢があるんじゃ"って言ってくるのを見て、"これはどうしようもなくなるか、どこまでも行くかのどっちかやな"って思った」と振り返る。そして、2014年、大学2年生のときに二人を中心にZEALSが設立される。


■飛び込み営業からスタート、今や高学歴の若者も…

 しかし、会社を登記する段階になっても「"よし!日本ぶち上げるために何やる?"って状態」だったという。そこで清水氏らが始めたのが、サイバーエージェントの藤田晋社長の著書から着想を得た、飛び込み営業の仕事だった。

 「商材もない。何かコレっていうものがないので、溜池山王から渋谷の間の、それっぽいビルに片っ端から入って、"日本ぶち上げたい株式会社ZEALSの清水と申します。何も仕事がなくて、何か仕事を頂けないでしょうか?"って。太陽光パネル、サプリメント、オーダースーツ、AEDなど売った。"君、気合入ってるから売れるよ"みたいな形で商材は増えていったが、全然売れなかった。1年走った結果、売上が通期で120万だった。ほぼ破産状態で、どうやって生きてんだ、みたいな状態だった。その中でもらえた仕事の一つに、"WEBとかアプリとか作れないのか?"というような話だった。そこで島田CTOと"よし!作ろう!売ろう!"となって、少しずつ受託開発になっていった。中でもウィルグループの大原茂社長っていう、すばらしい方に"日本をぶち上げたいという志はすげえ分かった。ただ、このまま飛び込んでても、お前ぶち上げられんぞ"っていう、今考えると当たり前だが、そのことを真正面から言ってくれた。そこから日本の課題に真正面から挑むために、ロボットの事業をやろうって決めた。でも、自分たちでやるのが難しく、ロボットを作るのが得意な人を必死に探して、その人の家の前でずっと待ち伏せして、"近々納品なんです。一緒に作って下さい"ってお願いしたり」。

 東京・五反田。ここに清水氏が代表を務める株式会社ZEALSがある。同社が手がけているのが、AIを活用した自動会話プログラム「チャットボット」だ。ユーザーに対し商品やサービスを音声で紹介、そのまま購入まで行える「会話広告」で、同社は業界NO.1を走っているという。

 シリコンバレーで"企業版Google"とも呼ばれる、企業・投資家の検索サービスdatavase.ioを提供、年に約1万社の企業分析をしているHACK JPNの戸村光氏は、初めて清水氏に会ったときのことを「めちゃくちゃ熱かった(笑)。日本だと"いかに儲かるか"という話しになるが、シリコンバレーでは"いかに人類規模の課題を解決するか"とか、"いかに国を盛り上げるか"に資金が集まる。その意味ではシリコンバレーによくあるタイプだし、日本では情熱先行型で突き進む起業家は少ないので、希少な起業家だと思う」と振り返りつつ、「めちゃくちゃイケてると思う。ここまで来たのか、すごいなと思う。実際、(ZEALSは投資ラウンド)シリーズBで調達していて、シリーズAまでいく起業家ってなかなか少ない。ミッションだけ語ってシードで資金調達を数千万して、そこで止まる起業家が多い中。数億円調達したっていうのは、市場としても注目されているのでは」と話す。

 設立から5年、従業員は年々増加。海外からも人材を受け入れており、社内には若い社員ばかり、寛いで仕事をしている人もいる。「今、正社員が40名くらい。インターンとか業務委託の人も含めると60ちょいくらいすかね」。清水氏が社内で「うぃっす」と声を掛けたのが、エンジニアチームリーダーの佐藤彗斗氏(20)だ。

 東大などへの高い進学実績から、開成・武蔵とともに"御三家"と呼ばれる麻布中高を卒業後、センター試験すら受けることなくZEALSに入社した。「先生からは、大学は保険みたいなものなので行った方が良いと言ってもらったんですけど、正直、全然魅力を感じていなかった。周りは頭良いけどバカみたいな人が多かった。社長はその真逆で、成績は良い方じゃなかったと思うが、事業のことなどを話している本質みたいなところ、クリティカルなところを突く、すごい人だなと思った。この人について行きたいなと思った」と話す。傍で聞いていた清水氏は「そんなじゃねぇな。底辺だったな」と笑う。

 今年度中に現在の社員数を上回る100名の採用を予定しているというZEALS。取材中に入社面接にやってきたのも、京都大学大学院(工学系)に在籍する若者だった。そこでも清水氏が確認するのは、"日本をぶち上げる"ための"志"だ。

■「言ってるだけじゃねえ。10年以内に兆やる。」

 地元・岡山県倉敷市で行われた、アイデアを形にして起業するまでを疑似体験できるイベントに参加、若者たちに「すげえイケてるアイデアとかが出てきて、ここから皆さんが挑戦されるのを楽しみに。そして僕も挑戦し続けるんで、一緒に岡山、日本、そして世界をぶち上げていきたいなと。ぶち上げていきましょう」と熱く語りかけた清水氏。

 「シリコンバレーの人たちがどういうビジョンを掲げているか分からないんすけど、僕らが思ってる"ぶち上がった日本"というのは、ワクワクと挑戦で溢れる社会。少子高齢化がガンガン進んで、空き家が増える中、どうやって次の世代が幸せに生きていくかということについて、人が持つ対話の力を機械に授けるという挑戦を成功させること。これができたら、接客の仕事とかも全部変わる。それが産業革命だと思っている。人が新しいことに挑戦できるようになるっていう、この循環だと思っている」と語る。

そして「今の起業家たちって、どっちかっていうといい大学出てるし、ストレートに、ホントきれいにお金も集めてスタートアップしてる人たちの方が多いと思ってて。でも、自分たちが走っている姿は、そうじゃない人や地元の人たちにもすげえ勇気を与えられるんじゃねえかと思ってる。今日はすげえ僕にとっては超重要なターニングポイントになった。今、身の丈に合ってないくらい発信の場をもらっていることに感謝しているし、このチャンスを結果で返すしかない、というのは僕が一番分かっているから絶対"日本をぶち上げる"未来を作っていく。そのために集まっている仲間たちとやっていくんで、頑張りますって感じすね。やる。言ってるだけじゃねえ。3年以内に1000億やるっつってんすよ。残り1016日以内に1000億やるっつってる。そこがファーストステージ。で、そっから10年以内に兆やる。見とって下さいよ」と熱っぽく訴えていた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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