地上波未公開シーンを含めた完全版「しくじり先生 俺みたいになるな!!」が、AbemaTV(アべマTV)で放送された。
番組には“担任役”としてオードリーの若林正恭、“生徒役”として平成ノブシコブシの吉村崇、ハライチの澤部佑、女優の真野恵里菜、女優の武田梨奈、モデルの高橋アリスが出演。今回の“しくじり先生”は、キックボクサーの那須川天心だ。
フロイド・メイウェザーとの対戦で「勝てるっしょ」と舐めてかかり、結果、1RでTKOされてしまった那須川。メイウェザーのキャラクターを「世界一稼ぐ、超わがままな超やべー奴」と紹介し、試合の舞台裏を語った。
公開体重測定の日、2人は一緒に量る予定だったが、メイウェザーは「俺はもう量っといたから」と自己申告のみで、体重計に乗らなかった。普通はNGだが、このときは「メイウェザーだから」ということでわがままが通ってしまった。
メイウェザーに完全にペースを取られた那須川はイライラ。その後もメイウェザーに対し、イライラする出来事が続く。試合当日、早めに会場入りをしていた那須川は、リングチェックに30分、バンテージを巻くのに40分、ウォーミングアップに60分の時間配分で、最高の状態に仕上げようと準備を始めた。
一方で、メイウェザーは試合直前に銀座で買い物をして、大遅刻で会場入り。そんなメイウェザーを横目に、那須川は無関心を貫き「自分のペースでやろう」と心を落ち着かせていた。
しかし、メイウェザーは那須川が巻いたばかりのバンテージに「凶器を隠しているかもしれないから巻き直せ」と、とんでもないクレームをつけてくる。那須川陣営が抵抗したものの、SPにも強く要求され、仕方なく巻き直すことに。試合の1時間前に言われたため、ほとんどウォーミングアップができないままリングインすることになってしまった。
このときの心境を「めちゃめちゃ焦ってました」と明かした那須川。精神状態はどん底のまま、試合開始となった。
開始直後、ただでさえイライラしているところに、メイウェザーはノーガードかつヘラヘラ顔と、那須川に対し舐めた態度をとっていた。これで頭に血が上った那須川は、考えていた戦法を忘れ、「ぶっ倒してやる!」とペース配分無視で怒りのラッシュを浴びせる。
ところが、那須川のパンチがヒットすると、途端にメイウェザーの表情が激変。重いパンチをくり出してきた。ガードをしていてもパンチを食らうとダメージがあり、“神童”と謳われた那須川が「正直、怖かったです」と感想を語った。
そして、このままボコボコにされた那須川は1RでTKO。人生初のKOに加え、自分の本来の実力が出せないまま敗北したことに、「悔しくて涙が止まらなかった」と振り返った。
号泣したものの、那須川はメイウェザーとの対戦を「一切後悔してません」と話す。メイウェザー戦から「悔しい負けをプラスにするかマイナスにするかは自分次第。負けがあるからどんな人も強くなれる」と教訓を語った那須川。また、大きな失敗をして落ち込んでいる人や、これから挑戦しようと考えているへ向けて、那須川が大好きだという言葉「なんとかなるさ」を伝え、授業を終えた。