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(マサ子との対戦は終始、苦しい展開。それでも大逆転の勝利を掴んだ)

 フリーの女子プロレスラー、チェリーが15周年記念興行を新木場1st RINGで開催した。

 チェリーは社会人経験を経て、子供時代の夢だった女子プロレスラーに。30歳でデビューという遅咲きだ。しかし、だからこそ生き方にはブレがない。DDT(ユニオンプロレス)に所属していたチェリーは昨年フリーとなり、占い師としても活動するようになった。DDT時代からさまざまな女子団体に参戦してきたチェリー。コミカルな試合も得意としており、どのリングでも、いわば“任せて安心”なプロとして存在感を残してきた。

 そんなチェリーの周年興行とあって、6月17日の新木場1st RINGには男子も含め豪華なメンバーが登場している。第2試合の時間差入場バトルロイヤルには木高イサミ、葛西純のデスマッチ2大王者も顔を揃えた。

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(豪華メンバーのランブル戦には男色ディーノも。おなじみの場面も三段がさね)

 メインイベントで組まれていたのはチェリーvs優宇。東京女子プロレスを退団後、長期の海外遠征から一時帰国中だった優宇は、DDTプロレス教室でのチェリーの教え子にあたる。お互いにとって感慨深い対戦だったが、しかしこの一戦は直前になって中止に。前日の試合後に優宇が脳震盪の状態となったためだ。

 深刻な事態ではなかったが、大事を取っての欠場。その判断を下したのはチェリー自身だった。大会前日の深夜になって告知、払い戻し対応も。何よりも選手の安全を優先してのことだった。安静にしている必要があり、首にコルセットを巻いていた優宇だが、大会当日はリングで挨拶も。あらためて対戦を約束した。

 優宇にかわってメインに出場したのは、高梨将弘の“女子バージョン”的な存在であり、しかしあくまで別人の高梨マサ子。やはりチェリーと縁の深い選手だ。準備期間が極端に少なかったこの試合で、マサ子は持ち味であるテクニックで圧倒してみせる。

 手を抜かないことが記念試合の礼儀ということだろう、マサ子はあらゆる局面で容赦なくチェリーの関節を極めにかかった。その鮮やかさと非情さに観客からはため息のような声がもれる。単発で反撃するのが精一杯だったチェリーだが、粘りに粘って秘技・ファンタジーイリュージョンで一発逆転の3カウント。ボロボロになりながらも記念試合を勝利で飾った。

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(メイン後、選手たちがリングインしてのエンディング。最初から最後まで雰囲気のいい大会だった)

 試合後、マサ子はこんな言葉をチェリーにかけている。

「べつにあなたが15周年だからって特別に強かったわけじゃない。ただ一つ、成長したのはこの大会で優宇選手を欠場させた判断。負けてこんなこと言いたくないけど、15年間頑張ったね」

 選手の欠場、カード変更は選手にとってもファンにとっても残念なこと。ただ今回に関してはチェリーの判断がレスラー・主催者としての人間性を感じさせたということもある。マサ子戦の内容も含め、不満を感じたファンはほとんどいなかったのではないか。

「昨日の夜中に欠場を決めて、メインをどうすればいいか自分でも分からなかった。ニューコスチュームで試合しようと思ってたんですけど、そんな余裕もありませんでした」

 観客にそう語ったチェリーは、続けて「何かあった時に助けてくれる人たち、ファンのみなさんのおかげで大会ができました。まだまだ成長しなきゃいけないところがあります。これからも頑張っていきます」。

 エンディングではリングネームの由来であるスピッツの「チェリー」をトランザム★ヒロシが歌い上げ、出場選手に加えて優宇もリングに上がっての記念撮影。チェリーらしいあたたかさのあるエンディングとなった。

文・橋本宗洋

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