地上波未公開シーンを含めた完全版「しくじり先生 俺みたいになるな!!」が、AbemaTV(アべマTV)で放送された。
番組には“担任役”としてオードリーの若林正恭、“生徒役”として平成ノブシコブシの吉村崇、ハライチの澤部佑、元欅坂46の今泉佑唯、声優の竹達彩奈、タレントの井口綾子が出演。そして今回は「お互い憎みあい、コンビ仲が悪くなった先生」として、お笑い芸人のクマムシが登場した。
持ちネタソング「あったかいんだからぁ♪」 を歌いながら登場したクマムシ。少々緊張気味な2人に、事務所の先輩である澤部は「優しくお願いします」とスタジオの面々に頭を下げ、笑いを誘う。
クマムシは2015年に「あったかいんだからぁ♪」で大ブレイクし、一躍人気者に。ミュージックステーションやNHK紅白歌合戦に出演した経験もあり、レコード大賞では特別賞を受賞した。当時のMAX月収は、およそ800万円だった。
しかし2017年には、クマムシのコンビ仲は急激に悪くなり、喧嘩が勃発。元柔道部の長谷川が、佐藤を掴んでコンクリートに大外刈りを決めるほどの大喧嘩で、2人の間には大きな亀裂が入ってしまった。
ブレイクからわずか2年でどうして不仲になってしまったのか。それは、長谷川が「超絶アーティスト気取り」になってしまったことが要因の1つだった。作詞作曲をしていた長谷川は「こんなに売れる曲作れる俺って天才かも?」と勘違いしてしまい、しくじり行動をとるようになっていった。
すると、若林が「ショックだな……」と悲しげに呟いた。もともと若林はクマムシの漫才が好きだったといい、ブレイクしたときは「やっぱ曲出しちゃうよね~って思った」と、音楽を始めたことに複雑な思いを抱いていた様子。
長谷川は当時、「新曲を作るためにギターを持って海へ行く」「レコード会社での打ち合わせを自慢」などのしくじり行動をとり、さらに芸人と遊ばずに、ミュージシャンのナオト・インティライミと遊んでいた。
さらに、曲を作っていない佐藤もなぜかアーティスト気取りで、「自分でドアを開けずに取り巻きが開けてくれるのを待っていた」というしくじりを告白。さらに、ビルボードチャートを常にチェックし、自分よりランキングが下だったアーティストのchayに「まぁまぁがんばってよ」と上から目線でアドバイスしていた。
佐藤が勘違いをしてしまった原因は、長谷川が作詞作曲名義を「クマムシ」にしていたからだった。そのため、佐藤は曲中「Yes!」を言うだけで、印税の半分をもらえたという。
当時、佐藤は長谷川のことを「最高の金づる」「(顔が)諭吉にしか見えない」 と思っていたと明かし、スタジオをドン引きさせた。
一方長谷川は、お礼も手伝う素振りもない佐藤に対し「ありがとう言えよ、殺すぞ!」と不満を持っており、リリースからわずか1カ月にして憎悪の気持ちが芽生えていた。
その後、歌ネタもヒットせず、コンビ仲も冷えていったクマムシ。月収もMAX800万円だったのが、2017年には9万円まで大幅ダウンした。
この経験から学んだ長谷川は、これから音楽をやろうとしている人たちへ向けて「名義をグループ名にしてしまうと、後で揉めることもあると思うので、しっかりと話し合って」とアドバイスを送った。