米実業家のイーロン・マスク氏が17日、約160億円のビッグプロジェクトを発表。その内容は、「脳とコンピューターを直接つなげる」という驚くべきものだった。
脳直結インターフェイス「Neuralink(ニューラリンク)」は、人間の脳に電極を埋め込み、コンピューターと接続。この技術によって、頭で考えただけで外部のコンピューターと大量の情報をやり取りできるほか、脳の機能を向上させることもでき、アルツハイマー病や認知症の治療への応用も期待できるという。
これまでの実験では、サルの脳でコンピューターを操作できたとしており、2020年末にも人間を対象にした試験を目指すということだ。
この技術に『WIRED』日本版編集長の松島倫明氏は「そもそもパソコンでキーボードを打つことが正解ではなくて、今は声でもコントロールできるし、頭で考えたことと近い距離で動かすというのはこれまでやってきたこと。脳の内部は処理能力が高いようだが、それを言葉にしようとしたり文字に打とうとしたりすると一気に処理能力が落ちる。それがひとつ前進する話だと思う」と見解。
さらに、「イーロン・マスクは昔からAIに駆逐されることを恐れて“人類の危機だ”と言っていて、それに対抗しようという議論もあるようだ。一説には、頭に埋め込む処置はなかなかやろうと思う人はいないので、ヘルメットのようなものになるんじゃないかとも言われている。2020年末までに人間で臨床試験をやりたいと言っているが、蓋然性があると思っているのか観測気球を上げているのか興味がある」と、今後の展開に期待を寄せた。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)






