映画『引っ越し大名！』(8月30日公開)の完成披露試写会が23日、都内で開催され、主演の星野源をはじめ、高橋一生、高畑充希、及川光博、小澤征悦、正名僕蔵、飯尾和樹(ずん) 犬童一心監督が登壇。飯尾が星野、高橋、及川の3人に「国産ホワイトアスパラガス」というあだ名をつけ、3人が肩を寄せ合う姿に客席が沸く一幕があった。
本作は、『超高速！参勤交代』シリーズで知られる土橋章宏の時代小説「引っ越し大名三千里」を、『のぼうの城』を手掛けた犬童一心監督が映画化した作品。莫大な費用と労力がかかる引っ越しを生涯に7回も幕府から命じられ、「引っ越し大名」と呼ばれた実在の大名・松平直矩のエピソードを基に、引きこもり侍の主人公を含む姫路藩の藩士たちが奮闘する姿を描く。
主人公の引きこもり侍・片桐春之介に扮するのは、星野源。春之介の幼馴染で武芸の達人・鷹村源右衛門を高橋一生が、前任の引っ越し奉行の娘・於蘭を高畑充希が演じる。
キャスト陣は浴衣姿で舞台挨拶に登壇。主演の星野が「皆さんこんばんは！」と挨拶をすると、黄色い声が飛び交い、あまりの大歓声に及川は「すごいな」と驚きの表情。星野も「すごいですね」と照れ笑いを浮かべた。
星野はオファーを受けた時の心境を聞かれると「脚本を頂いて、面白くてしょうがなくて。僕の役がひきこもり侍なんですね。まずその設定がすごく面白い」とストーリーを絶賛。「時代劇では見たことがないストーリーで、すごく面白くて笑っちゃうし、最後には感動するし、こんな時代劇はなかなかないなと思いました」と力説した。
その後、トークセッションでは吉本興業の騒動を思わせるワードが飛び交う場面も。小澤が「武士は実は口約束が一番大事なんです。史実であるんですけど、紙の契約ではなく口約束でお殿様についていくみたいな」と知識を披露しつつ、「今の問題と絡めているわけではないんですけど(笑)」と付け加えると、会場は爆笑。「口約束で春之介のことをずっと信じて生きていく人間をやらせていただきました」と自身の役柄を説明するも、会場からは依然として笑いが漏れ続け、小澤は「何だこの空気！？」と困惑した表情で一言。
小澤の次に話を振られた正名は、国替え費用の工面を春之助に丸投げするパワハラ上司という役柄。すると正名の口からも「基本、コミュニケーションがほぼ恫喝だったんですよ」と、またしても吉本興業の騒動に関連したワードが。正名は「人の恫喝心を誘発する何とも言えない表情をしてくるんです」と星野の芝居を振り返り、「気持ち良く恫喝させていただきました」と笑顔を見せた。
舞台挨拶の最後には、作中で春之助が「かたつむり」というあだ名で呼ばれていることにちなみ、飯尾が共演者にあだ名を付けることに。飯尾は星野、高橋、及川に「キュッと詰めてもらっていいですか」と指示を出すと、3人を「国産ホワイトアスパラガス」と命名。その後も次々と「小澤さんはホワイトアスパラガスの生産者、高畑さんは小澤さんの三女です」などと設定を語っていった。
その後行われたフォトセッションにおいても、星野、高橋、及川の3人が寄り添ってポーズを決めるなどし、客席のファンは“国産ホワイトアスパラガス”トリオの仲睦まじい様子に大盛り上がりだった。
テキスト・写真：水野梨香
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