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DDT新世代の中でもクレイジーぶりで知られるMAO。この日は自販機からのムーンサルトを披露した)

 食品から衣料品、アクセサリーなどさまざまな「ハンドメイド」の品が集まるイベント「ハンドメイドインジャパンフェス」で、なぜか恒例になっているのがDDTの路上プロレスだ。

 路上プロレスである以上、舞台はイベントステージからマーケット(販売)エリアに移動していくのがセオリー。プロレスに特に興味があるわけでもなさそうな一般客(女性や子供も多い)の中をレスラーたちが練り歩きつつ、バトルしていく光景はまさに非日常だ。しかも会場は東京ビッグサイト。広大なスペースで暴れ放題なわけである。

 今年は1月に続き、7月にも20日、21日に「ハンドメイドインジャパンフェス」が開催。20日に路上プロレスの試合が行なわれた。対戦カードは高木三四郎&梅田公太vsHARASHIMA&平田一喜vs樋口和貞&MAOの3WAYタッグマッチだ。

 試合は序盤からマーケットエリアになだれ込んでの大乱戦。イス攻撃が外れて会場の柱を直撃、「試合後は原状回復」が必須の路上プロレスだけに無闇にヒヤッとする場面も。

 3チームそれぞれが敵をアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げてぶつかり合い、MAOはドリンク自販機の上からムーンサルト・アタックを敢行。もちろん下はマットではなくビッグサイトのフロアだ。

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(自転車が倒れイスが散乱。選手がノックアウトという試合後の光景。ビッグサイトがこの有様)

 場内をほぼ一周してステージ前に戻ると、樋口がテーブルを武器に敵を一掃。しかし“大社長”高木は武装チャリンコ「ドラマティック・ドリーム号」に練習生を搭載しバットを振り回す暴走で反撃していく。

 そのドラマティック・ドリーム号を奪ったMAOが突進するも、パートナーの樋口ごとイスを積み上げた城に激突。終盤はもはやプロレスというより交通事故の連続となったが、最後の最後は梅田が広いスペースを活かし、思い切り助走をつけてのPKを平田に決めて勝利を収めた。

 試合後は梅田が「来年もやるぞ!」で締め。高木は来年6月開催のDDTさいたまスーパーアリーナ大会、そのサブ会場でのコラボも視野に入れてプランしたいそうだ。

 この「ハンドメイドインジャパンフェス」は、プロレスファン以外の人の目にいきなりプロレスを触れさせてしまう絶好のチャンス。実際、東京女子プロレスの操(ハイパーミサヲ)はこのイベントがきっかけでプロレスを知り、レスラーを志している。この日の観客の中にプロレスファン予備軍、未来のレスラー候補がいると思えば、選手たちが体を張りまくったかいもあるというものだ。

文・橋本宗洋

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