「NHKをぶっ壊す!」を合言葉に、NHKスクランブル放送の導入を目指して国政に進出、ついに参院選で1議席を獲得した「NHKから国民を守る党」。すでに元日本維新の会の丸山穂高議員が入党、閣僚経験もある渡辺喜美議員と統一会派を立ち上げて党勢を拡大、話題を呼んでいる。1日放送のAbemaTV『NewsBAR橋下』でも、出演した橋下徹氏と東国原英夫氏が、"N国党"と立花孝志代表をテーマに議論した。
まず、東国原英夫氏は「議員数を確保しないと委員会等々で質問に立てないので、テクニックとしてはそうするだろうなと感じる。実際、会派を作ったことでくじ引きに参加できて、予算委員会に出席できることになった。ただ、僕は基本的に立花代表のことは嫌い。地方自治をなめていると思う。船橋市議、葛飾区議、堺市長選だとかに"NHKをぶっ壊す!"でちょこちょこ出て、有権者が投票するのは良いけれど、もっと地域に根づいたことを訴えろよと思うし、当選したのなら任期中はそこに寄り添う姿勢を見せるべきではないのか。そもそも地方自治体に放送法は関係ない。最初から国政に行けよと。地方で票を掘り起こし…という彼のテクニックなのはわかるけど、政治哲学として僕は受け付けない。合流する丸山くんも嫌いだし、最悪。政党交付金とか立法事務費といったお金が欲しかったんじゃないかなと思わざるを得ない」と立花代表の姿勢を厳しく批判。
さらに「維新はスクランブル放送については課題にしていたし、僕もNHKについては改革・改善していかなきゃいけないと思っているし、規模を小さくして最低限のニュースや災害情報、ドキュメンタリーなどをやってもらうようにして、その上で受信料は税金のようなかたちで徴収して成立させるというのが落としどころじゃないかなと思っている。衆議院議員の頃は総務委員会でNHKの予算審議にも参加した。当時はNHKの不祥事がバンバン出ていた頃だったし、予算の無駄遣いがあるのではないかと、40分間も突っ込んた。議員を辞めてタレントになった時、NHKは使ってくれないだろうなと思いながらね。実際、一回も声がかかってない(笑)。実は衆議院議員会館の議員の部屋にはテレビが設置されているが、参議院議員会館にはないので、自分でテレビを買わないといけない。だから立花代表はわざわざテレビを買ってきて、契約はします、でも払いませんと言っている。いやがらせだろうと。今回の彼のやり方はいただけない」と主張した。
橋下氏は「れいわ新選組にしてもトランプ大統領にしても、大騒ぎして、全国的な話題にして動かしていくという政治手法。僕も政策を実行するために、あの手この手をやり尽くすということを大阪でやってきたから、違法なやり方じゃない限りは、と思う。立花さんに関しても、ふざけた選挙運動をして眉を顰められていると思うけれど、自民党だって本気の改革をしてこなかったことに切り込もうとしている。今後きちんと問題点を説いていけば、特に大阪人なんかには共感がかなり広がると思う。実際、うちの事務員さんたちもN国に入れそうになっていたから」と、一定の理解を示した上で、「やっぱり一部はスクランブル放送に、一部は公共放送として無料にという改革をすべきだし、そのために必要な部分は強制徴収してもいいと思う。ただ、NHKはあまりにも大きくなりすぎていることと、その割に政権与党が介入しすぎな一方で、番組にしても予算に対して受信料を払っている人の気持ちや意思はどうすれば伝わるのかと、みんな思っているはず。ITの技術もあるんだから、国会議員を通じて口を出すのではなく、最高裁判所の国民審査のように、民間企業の株主のような立場で経営陣を変えられるような権利を与えるような、そういう改革を実現してくれるならN国に大賛成だ」と話していた。(AbemaTV/『NewsBAR橋下』より)