「もしかして、私も社会的弱者?」 “れいわ躍進”が暗示する「中流・平等思想」の崩壊と「自覚なき弱者」の目覚め
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 東大大学院卒で元日経新聞記者の作家である鈴木涼美氏が、先の参議院選挙における“れいわ躍進”について持論を展開。その要因に「中流・平等思想の崩壊と自覚なき弱者の目覚め」を挙げた。

 4日にAbemaTVで放送された『Abema的ニュースショー』において、参議院選挙で旋風を巻き起こした「れいわ新選組」の山本太郎氏について議論が繰り広げられた。元衆議院議員の宮崎謙介氏が「山本太郎さんの選挙手法は今に合っている。障がい者や若者の貧困など、今まで光が当たってこなかった人たち。つまり“既存政党が放置”してきたところにフォーカスしたことが、期待され、注目された要因なのではないか」と分析した。

「野党が本来やるべきことを山本さんがやっている。野党が形骸化していることが問題だ」と話した漫画家の江川達也氏は「労働組合の上に乗っかったりして腐敗し始めている野党の代わりに、どことも癒着がない生の声でしゃべるというところに惹かれているのだろう。今後も既成野党の票がどんどん流れていくだろう。本音の政治を展開しなければ、野党は大変なことになる」と野党に警鐘を鳴らした。

「もしかして、私も社会的弱者?」 “れいわ躍進”が暗示する「中流・平等思想」の崩壊と「自覚なき弱者」の目覚め
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 江川氏に次いで発言した鈴木氏は「ネット時代のポピュリズムについて山本さんを批判する人もいるが、女性ファッション誌とコラボしたり、YouTubeを使ったりしている自民党もポピュリズム的だ。叩いている対象が中韓なのか、米や資本家なのかの違い程度。特別批判される理由は無い」と切り出すと、れいわ躍進に象徴される“山本太郎現象”について「刺さったというのは、(れいわ新選組の)候補者名簿を見ても、今までマイノリティや弱者と呼ばれた人たちをまるで大喜利のようにいろいろ揃えた。そこに共感を得た人が私が思っていたよりも多かったのは、『中流・平等』でも良しとしてきた日本人。とくに若者の中に『もしかしたら、私も社会的弱者では?』という意識が芽生えてきたことにあるのでは」と独自の主張を繰り広げた。

 さらに「自覚なき弱者が多いという印象を抱いていたが、このままだと今のような水準の生活ができなくなると思った人たちに対して、彼の『生きていていいんだ』という言葉が刺さったのだろう」と補足した。

(C)AbemaTV

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