時効になった事件を“趣味”で捜査する男・霧山修一朗(オダギリジョー)が、名(迷)助手・三日月しずか(麻生久美子)と共に未解決事件を捜査するシュールな脱力系コメディーミステリー『時効警察』が、12年ぶりに『時効警察はじめました』として復活。その放送を目前に、新作『時効警察・復活スペシャル』を放送することが決定。9月29日(日)午後9時から“時効史上初のゴールデンタイム全国放送”で放送する。脚本・監督を務めるのは、第1シリーズからのメイン監督・三木聡。 そんな記念すべき本作に武田真治がメインゲストとして出演することが明らかになった。

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 『時効警察・復活スペシャル』では、出向先のアメリカ・FBIから総武署の時効管理課に舞い戻ってきた霧山が、9年前に時効になった「浦島ガソリンスタンド火災事件」を“趣味”で捜査。焼け跡から見つかった身元特定の難しい焼死体…あれは事故だったのか、殺人事件だったのか、それとも自殺だったのか――。新情報を求めて調べ始めた霧山はやがて、“ある男と事件の関連性”を疑う。その男とは…“71歳にして40代の肉体を持つ男”として人気沸騰中のタレント・美魔王藤原!

 “美魔女の男性版”ということで、“美魔王”と呼ばれる、何だか怪しい男を、武田真治が肉体美だけでなく、持ち前のミステリアスな雰囲気も120%生かしながら演じ、うっかり夢に出てきそうな存在感を放つ。

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 オファーを受けたときの喜びを、武田は「おとぎの国から招待状が届いたような気持ちでした!」と表現。「本当に生意気ながらも『これは自分がやるべき仕事だな』と思いました(笑)。もし別の役者さんがこの役を演じているのを、僕が『時効警察』ファンとして見たら、相当悔しがっただろうなって思いますね」と、熱い思いをにじませながら演じる美魔王藤原の一挙手一投足に注目だ。

 さらに、映画『バベル』(2006年)でアカデミー助演女優賞にもノミネートされるなど、国内外で高い評価を得てきた国際派女優・菊地子や、様々な役を演じてきたベテラン女優・余貴美子も出演。

 菊池は霧山と同時期に美魔王藤原の年齢詐称疑惑について調べているライター・九品仏さやかを演じ、時効事件の捜査にも大きく絡んでいく。余は、時効になった「浦島ガソリンスタンド火災事件」で亡くなった高校生の母親で、現在は消息不明の沢村加奈子に扮し、事件をさらに謎めいたものにしていく。

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 そして『時効警察』第1シリーズで“口の臭いおまわりさん”とその弟を演じ、強烈なインパクトを残した笹野高史も登場。今度は一体全体どんな役で出てくるのか注目だ。

武田真治(美魔王藤原・役) コメント

――『時効警察』への出演が決まったときのお気持ちを教えてください。

“完璧に作られた世界観”のある『時効警察』に招待してもらえたことが、信じられないくらい嬉しくて…。おとぎの国から招待状が届いたような気持ちでした! 年齢を重ねると、自分自身も夢を見ながら仕事をするのはなかなか難しくなってくるもの。でも「今回はそれができるんだ!」と、胸が躍りました。

――しかも、役柄は71歳にして40代の肉体を持つ男・美魔王藤原。ものすごいキャラですよね。

台本を読み進めるうちに、本当に生意気ながらも「これは自分がやるべき仕事だな」と思いました(笑)。もし別の役者さんがこの役を演じているのを、僕が『時効警察』ファンとして見たら、相当悔しがっただろうなって思いますね。誰にも頼まれていないトレーニングを長年コツコツと続けてきたことが、この役に僕を導いてくれたのかなと考えると、本当によかったなと思いました。

――実際に演じる上では、どんなところにこだわって演じていますか?

三木(聡)監督のこだわりがすごいので、“「自分なんかがこだわりを持たない」というこだわり”が生まれたかもしれません。監督は時に「えっ!? この行間から、それは読み取れませんよね」というムチャな演出もされるのですが、それも事前に絵コンテを渡してくださるし、決してノリだけではやらない方なんです。ですから、結果的にムチャにはならないのですが、ものすごい振り幅ですよ! きっと僕が出演するラストシーンのオチの付け方も、ご覧になったら驚かれると思います。

――今回は回想シーンで学ランも着用されますが、ご自身の学ラン姿を見ていかがでしたか?

46歳にして学ランを着るという違和感よりも、実はカツラの方に違和感がありました(笑)。坊ちゃん刈りっていうんですかね? 46歳の顔に、すべての毛流れが前に向かっている髪型というのはなかなか…(苦笑)。皆さんも引っかかるかとは思いますが、ぜひ温かい目で見ていただきたいです(笑)。

――オダギリ ジョーさんと麻生久美子さんの印象についても教えてください。

オダギリさんも僕も40代。大きな意味では同世代なのですが、表現者として間違いなく彼はトップランナーの一人だと思います。認めるのは悔しいですが、繊細な表現から大胆な表現までいろいろできる方ですし、俳優をやる上で絶対に必要なミステリアスさを持ち続けてらっしゃる! 実は、時効になった事件を“趣味”で捜査するという設定が一番ムリヤリな設定なんですけど、それも軽くひょいと飛び越えてらっしゃるんですよね。『時効警察』が続けられているのはオダギリさんのおかげだと思います。 麻生さんは実際にお会いするとさらに、“これだけの人気シリーズの看板ヒロインを演じられている魅力”が伝わってくる方ですね。監督の要望やオダギリさんの演技に、すごく柔軟に軽々と、すいすい合わせて演じられるので「さすがだな!」と思いました。

『時効警察・復活スペシャル』(9月29日放送) あらすじ

 時効になった事件を“趣味”で捜査する男・霧山修一朗(オダギリ ジョー)――あの伝説の男がFBIに派遣されてから12年が経ったある日、ふらっと総武警察署の時効管理課に帰ってきた。しかも舞い戻るや、霧山は24年前に発生した「浦島ガソリンスタンド火災事件」に興味を抱く。寂れた港町・浦島町のガソリンスタンドが全焼した上に大爆発を起こし、焼け跡から損傷の激しい焼死体が見つかった、この事件…。警察は当時、死体が握っていた制服のボタンや体格などから、犠牲者は元アルバイトの高校生・沢村浩司と断定し、事故・殺人・自殺の可能性も含めて捜査したが、真相は闇に覆われたまま。くしくも9年前、殺人の時効が廃止されるわずか1日前に時効を迎えていた――。

 日本に戻ってきたところで特にやることもない霧山は、この事件を調べてみることに。霧山への恋心が再燃した交通課の三日月しずか(麻生久美子)も、下心をちらつかせながら、趣味の捜査のお手伝いを名乗り出る。さらに新人刑事の彩雲真空(吉岡里帆)も刑事課という自分の本業は二の次で、時効事件の捜査に首を突っ込んでくるのだった。そんなこんなで週末、霧山と三日月は事件の情報を集めるため浦島町の交番へ。焼死体が見つかった部屋が当時空き部屋だったこと、沢村の母・加奈子(余貴美子)や離婚した父・新一の現在の消息が不明であることなど、新情報を得る。しかも、判明したのはそれだけではなかった。先日、九品仏さやか(菊地凛子)というライターが交番に現れ、事件のことを聞いていったというのだ!

 なぜ九品仏が自分たちと同時期に同じ事件を調べているのか気になった霧山は、すぐさま本人と接触。すると、九品仏が追っているのは沢村の事件ではないことが分かる。なんでも彼女は“71歳にして40代の肉体を持つ男”として大人気のタレント・美魔王藤原(武田真治)の年齢詐称を疑い、過去を追って浦島町に行ったというのだ。しかし、九品仏の何気ない言動からふと、沢村の事件と美魔王の関連性を疑った霧山はさらなる捜査を敢行。やがて“驚愕の真相”が浮かび上がる…!

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