韓国・ソウルで23日、日本人の女性観光客2人が韓国人の男から声をかけられ、その後暴行される事件が起こった。
23日午前6時ごろ、酒に酔った韓国人の男(35)に「一緒に遊ぼう」と声をかけられた女性2人が相手にせず立ち去ろうとすると、男は「おい、クソ女。韓国語話せないのか」などと激高。罵声を浴びせながら執拗に追いかけてくる男を女性らが撮影したところ、男は暴行に及んだという。男は髪を掴んだことは認めたものの、「暴力は振るっていない」としている。
韓国メディアのYTNによると、男は女性らから「お前、鏡を見て来い」と言われたため、暴言を浴びせ髪を掴んだという。また、「反日感情のためにしたのか?」との問いに、「そのようなことはない」と答えている。
韓国国内では「男を処罰しろ。このような行為が韓日関係を悪化させる」などと、男を非難する声が上がっている。そこで、AbemaTV『けやきヒルズ』が日本に来ている韓国人観光客に話を聞いてみると、「政治と今回の一件を一緒にしないでほしい」という声が聞こえてきた。
19歳学生の女性は事件に対し「本当に個人的な問題だと思います。女性が日本人じゃなくても、韓国人だとしても暴力されたかもしれない。『韓男(ハンナム)』っていう言葉があって、悪口で使うようになった。『韓国の男子がまた何かやった』みたいな」とコメント。日韓関係が悪化しているタイミングで日本に来たことについて「あんまり怖くなかった。政治と民間は別なので、大丈夫だと思いました」と話す。
また、25歳会社員の男性は「(事件を聞いて)周りの友達もちょっと当惑しました」としつつ、「単純に政治の問題で意見が分かれているだけで、日本人に対して悪い感情を持っている若者はそんなに多くないです」と語った。
こうした声に、臨床心理士で心理カウンセラーも務める明星大学准教授の藤井靖氏は「事件は個人の問題で、国家間の関係に結びつける必要はないと思うが、この時期にこういう事件を起こしてしまうというのが問題」と指摘。また、政治と民間は別物という点については、「よく言われる話だが、一方で仮に政治的な立場で言わなければならいないとなれば、発言の内容も変わってくるのでは。民間の交流を促進すればいいというのも、根本的な解決にはならない気がする」との懸念を示した。
一方、フリーアナウンサーの柴田阿弥は「無視すると暴言を吐いてくるのは日本人でもあることで、私も経験がある」といい、声をかけられた際の対処法については「暴言を吐かれるぐらいなら私は気にしないけど、万が一危害を加えられたらと思うと怖い。逃げて、なるべく関わらないというのが一番いいと思う」と自身の考えを述べた。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
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