7月8日の発生から50日が経った京都アニメーションの放火事件。重い火傷で入院中だった青葉真二容疑者がほぼ命に別状がない状態となり、快方へ向かっていることが明らかになった。現在は問いかけを理解し、首を振って応じているというが、集中治療室で気管挿管しており、自力で起き上がれる状態ではないという。
元埼玉県警捜査一課の佐々木成三氏は「警察としてはもちろん逮捕を考えているだろうが、そうなると留置場に留置をしなければならず、48時間以内には検察庁に送致しなければならない。それに耐えられる体力なのかどうか、ちゃんと医師の判断が出てからでなければ逮捕できないし、取り調べもできてはいないと思う」との見方を示す。
「本人の取り調べが難しい以上、まずは証拠と関係者調査からだ。ガソリンを買った状況など、これまでの情報や証拠品から、ある程度までは捜査ができる。また、京都アニメーションとどのような関係があったのか。恨んでいるといった話を関係者に漏らしていた可能性もあるので、その辺りを周りから客観的に取っていく。容疑者から供述が得られないとなると問題になるのは動機の解明だが、家の中に応募したという小説のデータがあれば、それを一字一句確認して、どのようにして作っていたのか、京アニについてどこに怨恨があったのかなどを懸命に捜査すると思う。避けなければならないのは、急いで捜査した結果、不起訴、あるいは無罪になるということ。やはり公判維持を考えて捜査しているだろう」。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)