GENERATIONS中務裕太×小森隼インタビュー【後編】メンバーとしてお互いの魅力を再発見『HiGH＆LOW THE WORST』

　2015年、テレビドラマから端を発した『HiGH＆LOW』は男たちの激しいバトルアクション、根底に流れる熱い友情、絆が人気に火をつけ、劇場映画、ライブ、アニメ、ゲーム、コミックとシリーズの裾野を広げた。本年10月4日に公開される『HiGH＆LOW THE WORST』は、髙橋ヒロシによる不良漫画の金字塔『クローズ』『WORST』とのクロスオーバーが実現した1本。

　物語の構成において、『HiGH＆LOW』シリーズからは、「SWORDS地区」の「O」をつかさどる、全国から札付きの不良が集まる漆黒の凶悪高校・鬼邪高校が、『クローズ』『WORST』シリーズからは、幹部以外が全員スキンヘッドの最強軍団・鳳仙学園が登場する。互いの仲間が襲撃されるという事件をきっかけに、前代未聞の激しい決戦が幕を開けるのだ。

Abema TIMESでは、本作に出演している3組にスポットを当て、インタビューを実施。第一弾の川村壱馬＆吉野北人に続いて、第二弾では、鬼邪高校の花岡楓士雄（川村）の幼馴染である尾々地真也＆尾々地正也、通称“オロチ兄弟”を演じた中務裕太と小森隼が登場。今回はインタビュー後編をお届けする。(前編はこちら）

シリーズ屈指の人気・村山役の山田裕貴と対峙して受けた刺激

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――小森さんは結構セリフの量も多かった印象です。そのあたりのご苦労は？

小森：　はい、ありました！村山（山田裕貴演じる）と焼き肉屋で話すシーンがあるんですけど、撮影の序盤、3～4シーン目で撮ったんです。クランクインして現場にも慣れていない状態で始まって…。村山の存在はずっと知っているので、僕の中ではすごい大物としゃべる緊張感があったから、その日の撮影は、まあひどかったですね（苦笑）。監督にも怒られ、脚本家の方にも怒られ、どんどん沼にはまっていく、みたいな感じで記憶に残っています。NGを出しまくりました。

――いろいろ演出を受けた中で覚えていることはありますか？

小森：　もう、入りからすごかったですよ！レモンサワーを飲んでいる場面なんですけど、「グラスを持っているその手は何なんだ」から始まって。僕がずっと握っていたら「普段ずっと握ったままでしゃべらないだろう？」と。「じゃあ飲みます！」と飲んだら、「そのタイミングで飲まないだろう！」とか、初歩的なところでめちゃめちゃ怒られました。内容的にも大事なシーンですし、僕のセリフも多かったですし、僕きっかけのところだったので、緊張してダメでしたね。

――現場で山田さんから受けた刺激も大きかったですか？

中務＆小森：　もちろんです。

小森：　僕、カチンコチンになってしまうくらいだったので（笑）。

中務：　山田さんは、めっちゃアドリブを入れてくるんですよ。台本にないセリフをポーンと言ったり、撮影前に「こういう感じで、こういうことを言っていいですか？」と監督に自分から提案している姿を見て、「すごいな…」と思いました。自分は台本通りにやることしか考えていなかったので、すごく刺激になりました。

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――ちなみに、『3年A組 -今から皆さんは、人質です-』ウオッチャーのおふたりからしてみたら、富田望生さん（石井マドカ役）との絡みもうれしかったのでは？

中務：　あ！でも撮影は僕らのほうが早かったんですよ。顔合わせのときに望生ちゃんが「今度、片寄（涼太）さんとご一緒するんです」と言っていて「何のことかな？」と思っていたら、『3A』でした。

小森：　そう、本編で見て「出てるのかい！」という状態でした。先に知っていたのもあって、面白かったです。

――これまでの『HiGH＆LOW』はご覧になっているかと思いますが、歴代で好きなキャラクターは誰ですか？

中務：　ひとりっすよね…（悩）。

小森：　一番かあ…。

中務：　村山っすかね。今回、一緒に共演して改めて好きになりました。今まで好きなキャラクターではあったんですけど、一緒に演じてみて1位になりました。

小森：　僕も村山かな。昔ギャグで「『HiGH＆LOW』に出るなら？」みたいな話を脚本家としていたときに「僕、鬼邪高がいいです」と言っていたこともあるんです。まさかこんな形で、鬼邪高とまったく関わらない、真反対のような立ち位置で出るとは（笑）。それでも、村山がいいっすね。

――村山さん人気、高いんですね。

小森：　ひとりだけ、自由じゃないですか。ほかのグループは背負っているものがいろいろあって、村山にもあるけど、それでも自由な感じがして。ネタバレだから言えないですけど、『HiGH＆LOW THE WORST』の最後の感じとかも、ぐっときました。選択肢が無限にあるのは村山ならではだと思うので、すごくいいなと思いました。

お互いの魅力を再発見した『HiGH＆LOW THE WORST』

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――本作を通して演技が楽しいという気持ちも味わえましたか？

中務：　僕は結構楽しかったです。次は『HiGH＆LOW』ではない違う企画に挑戦してみたいな、という気持ちもあります。隼はセリフが多かったので、大変だったんじゃない？

小森：　大変でした。ワクワクな部分も、楽しかった部分ももちろん多かったんですけど、何もできないもどかしさだったり、悔しい…というか、そんな思いのまま帰った日もあったりしました。挑戦するのはわかってはいたけど大変なところだった、という印象です。

――パフォーマー、バラエティ番組に加え演技まで、多彩なことをやっていると思うのですが、幅が広がった感じはしていますか？

小森：　グループとしてアーティストでやっているとか、MCをやらせてもらっているとか、今回初めて俳優にチャレンジをして、全部別物のイメージなんです。GENERATIONSじゃない「小森隼」としての表現なので、いろいろなことをやっているから自分のふり幅が増えているというより、いろいろなジャンルでふり幅を広げていくことが、自分のふり幅なのかなと思っています。

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――お互いの魅力を再発見、という現場にもなりましたか？

中務：　隼は普段からおしゃべりですし、普段とあまり変わらない部分もあったんですけど、普段の隼じゃない部分を演技では見られました。いつもは優しいから絶対に人を殴ったりしないんですけど、アクションシーンのときの隼は、ちょっと怖かったですね。「怒らせたくないな」、「切れるとこうなるんだな」と、隼の真の姿を見た感じがしました（笑）。

小森：　（笑）。僕は裕太くんってやっぱり大きいんだな、と思いました。グループで一緒にいるときも、裕太くんといると落ち着きますし、「裕太くんと一緒に踊るなら大丈夫だな」という安心感もあるんです。今回の撮影を通しても、裕太くんは焦っている感じ、緊張している感じの負のオーラを出さないから、すごく安心できました。僕は緊張しぃだし、気にしぃなので、台本を覚えてきていても現場で超読んじゃったり、読まなくても手元にほしいとか、細かく気になっちゃう。けど裕太くんは何事にも動じないから、「裕太くんとでよかったな」って思いました。それこそ、脚本家の方にめちゃくちゃ怒られた日の帰り道、僕が愚痴るのを聞いてくれる、みたいなこともあったりして（笑）。全部裕太くんが受け止めてくれていたので、器の大きさを再確認しました。魅力の再確認です。

――ところで、メンバーはご覧になったんでしょうか？

中務：　（片寄）涼太くん以外、観たのかな？みんなからは「ふたりのキャラが立っていて、面白い」と言われました。ふたりの兄弟っぷりは、比較的好評です（笑）。

小森：　いつもだったら、観ていつもいろいろ言うんですけど、いざ自分になると…。

中務：　（佐野）玲於とかは、セリフを真似してくるんですよ。僕も普段（白濱）亜嵐くんとかの映画を観て真似していたりしたんですけど、いざ自分になると「嫌なことやっていたんだな…」と、ちょっと反省しました（笑）。