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 時効になった事件を“趣味”で捜査する男・霧山修一朗が、名(迷)助手・三日月しずかと共に未解決事件を捜査するシュールな脱力系コメディーミステリー『時効警察』が12年ぶりに復活。『時効警察はじめました』が10月11日(金)よりスタートする。主演のオダギリジョー麻生久美子をはじめ個性派俳優が名を連ねる本作に、人気女優・吉岡里帆も参戦。何かと霧山につっかかってくる刑事・十文字疾風(豊原功補)の真面目な後輩・彩雲真空を演じる。

 「ガンバリマス!」が口癖の彩雲は“時効捜査”に興味津々で、刑事の視点から霧山と三日月に協力、今シーズンのキーパーソンともいえる活躍を見せる彩雲と、吉岡はどのように向き合ったのか。話を聞いてきた。

「皆さんの空気感を守れるように」 謙虚な姿勢で臨む『時効警察』

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 「これまで観てきた『時効警察』の面白さを、出演者として一緒に作っていけるというのはすごく幸せなことだなと思いました」と参戦を喜ぶ吉岡。反響もすでに届いているといい、「違う現場にいても『時効警察めちゃくちゃ楽しみにしてる!』『絶対見る』『オンタイムで見るね』って言ってくださる方が多くて、『時効警察』の人気と、オリジナルの世界観の強さを改めて感じました」と、周囲からの期待も大きいそうだ。

 独特な世界観と笑いで固められた人気シリーズへの参戦というのには、プレッシャーはもちろんある。「ずっと愛されている作品なので、できるだけ邪魔にならないようにしなければと思いました。皆さんの空気感をなるべく守れるように、ちゃんと台本を読み込んで、自分の役割をしっかり認識して参加しようと思いました」と謙虚な姿勢だ。

 同じく新レギュラーの磯村勇斗とは一緒のシーンは少なかったというが、たまに会うと励まし合った。

「磯村くんと『緊張するよね』という話はしました。同い年なので応援しあっていました。お互いの幸運を祈るという感じです(笑)」

「三日月さん的に『霧山くんとの共通の趣味に入って来ないでよ!』という気持ちがあるかなと思います(笑)」

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 番組の公式サイトに掲載されている相関図では、三日月から彩雲に向かって「ライバル視?」という矢印が出ている。“時効捜査”に協力する彩雲は、黄金ペア・霧山&三日月の間に入っていく存在になるのだろうか。そのことについて聞いてみると、「霧山さんと三日月さんが二人で捜査していくというベースは変わりません。そこに刑事ならではの情報網を使って、お二人の力になれるような、そういう存在として登場します」「(三日月とは)全然ライバルではないんですけど、不思議な関係なんです。プロレス技をかけあうシーンがあるのですが、それは女同士、心を開いてるが故の戦いです。“ライバル心がある”という初期設定は薄れていって、最終的には仲間みたいになっていきます」と本編の見所も教えてくれた。

 ただ、三日月が嫉妬してしまう気持ちは想像できるといい「彩雲は“時効捜査”に興味があるだけなんですけど、特に初めの頃は三日月さん的に『霧山くんとの共通の趣味に入って来ないでよ!』という気持ちがあるのかなと思います(笑)」と語っていた。

 真面目なキャラクターの彩雲だが、前述のようにプロレス好きだったりと意外に多趣味だ。「彩雲はすごくミーハーなんですよね(笑)。意外だなと思ったのは、ミステリー小説作家のファンクラブの会員で追っかけという設定。真面目で変なんです」。三日月に負けない個性を発揮していると想像できる。

三木聡監督から教わったリアクションの重要性

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 そんな彩雲を演じる上で気をつけたのはリアクション。映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』でヒロインを務めた際、吉岡は三木聡監督から“受け”の芝居としてのリアクションの重要さを教わっていた。

「誰かが面白いことをしたら、それに対してどれだけちゃんとリアクションを取れるかということが大事だと三木監督がおっしゃっていたので、今回もそれは大事にしようと意識していて。なので、自分がセリフを言うときはもちろんですけど、皆さんの面白いシーンに対して、一番いいリアクションを取れたらいいなっていつも思っていました」

 笑いが計算され尽くした三木監督の現場はこだわりが強く、意外にも厳しい。吉岡は「アドリブは一切ないです。誰一人、一言も入れてないんじゃないですかね。てにをはも厳しいので、かなり台本や演出に忠実にやっています」と緊張感あふれる現場を振り返る。しかし、そこには全幅の信頼と作品への愛がある。

「ト書きで見るとすぐに終わりそうなシーンが一番(時間が)かかったりする。台本を読んだだけでは、三木さんの演出は予想できないんです。細やかな遊び心が効いていて毎回感動しました。セットの装飾ひとつひとつにもこだわりがあるので見て欲しいです!」

「簡単に盗めるお芝居じゃない」衝撃受けたふせえり&江口のりこのセリフの言い回し

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 個性的な共演者たちからは何を学んだのだろうか。「盗みたい演技はあったか」という質問には「皆さんのお芝居は簡単に盗めるものじゃない。その人にしかできない芝居の連続でした。当て書きなんじゃないかと思うくらい、皆さんの個性が出ている。私が同じセリフを言っても、そうはならないと思います」と、時効ファンならば納得の回答。続けて、衝撃を受けたふせえりと江口のりこの芝居について教えてくれた。

「ふせさんのセリフで『コーヒー入れろ、おい』っていうのがあるんです。本編見ていただいたらわかると思うんですけど、「そうやって発音するんだ~!」と驚きました。絶妙なんです。あと、スペシャル回で美魔王藤原という有名な人を霧山さんが知らないという話をしているシーンで、江口さんの『タモリ知らないくらいの感じですよ』というセリフがあったんです。その『タモリ』の発音が違うんですよ。それによって『いや、あなたも知らんのかい!』というツッコミが生まれて、さりげないセリフなのに奥深いんです」

 言い方一つで、新たな笑いを生み出す。「他にも『さすが 時効メンバー!』と思うことが何度もありました!」と吉岡は熱っぽく語った。

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 一貫して謙虚な姿勢を崩さない吉岡だが、そこにはきっと同じように誰にも盗めない彩雲の姿がある。『時効警察はじめました』は10月11日(金)は、夜11:15~(※一部地域を除く)スタート。さらに彩雲が刑事になった理由なども明かされる『時効警察とくべつへん 刑事課・彩雲真空』前後編も、AbemaTVにてそれぞれ11月22日(金)、11月29日(金) 深夜0:15~放送予定だ。

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テキスト:堤茜子

写真:You Ishii

▶新シリーズ放送記念『時効警察』一挙配信

時効警察
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帰ってきた時効警察
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時効警察・復活スペシャル
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時効警察とくべつへん10月18日(金) 24:15~配信スタート!
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