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(9.28板橋。挑戦表明してきた伊藤は中指を突き立てるもまなせは動じず)

 アイドル界からプロレスに挑戦、その個性を開花させた伊藤麻希が、今年2度目のシングル王座挑戦を決めた。10月19日の東京女子プロレス・両国KFCホール大会。伊藤が挑戦するのは、まなせゆうなが持つインターナショナル・プリンセス王座だ。8月に新設されたベルトで、第2代王者・まなせの初防衛戦となる。

 9月28日の板橋大会、伊藤はメインで勝利したまなせに挑戦表明。この日、伊藤は乃蒼ヒカリとの熱戦で勝利を収めていた。ヒカリはインターナショナル前王者である万喜なつみのタッグパートナー。伊藤vsヒカリは事実上の挑戦者決定戦と言ってよかった。

 今年1月4日、後楽園ホールでプリンセス・オブ・プリンセス王座に挑戦した際には山下実優に完敗。しかしそれ以降、伊藤は着実に実力をつけている。

 新技・伊藤スペシャルをはじめ技の説得力が増し、同時にこれまでのエキセントリックさも失っていない。後輩相手に“地力の差”を見せて勝つような試合も多くなったが、その中で相手の魅力を引き出すような攻防を見せるようになってもいる。かつて男色ディーノと対戦した際、絶大なインパクトを残しつつも「食材じゃなく自分が料理人になりなさい」という課題を与えられた伊藤。現在はその課題をクリアしているところか。「伊藤が全部持ってったな」以上の試合を目指しているように見える。

 目標も大きくなった。ズバリ「世界」だ。4月にDDTニューヨーク大会に出場、先日もスペインに遠征と海外での試合が増えてきた伊藤は、日本のファンとはまた違う新鮮な反応に手応えを感じているという。

 自分で自分を「自己顕示欲が服を着て歩いている」と評する伊藤だけに、夢は膨らむばかり。おなじみ「世界一可愛いのは?」、「伊藤ちゃん!」のコール&レスポンスを世界レベルで定着させ、世界一可愛いことを証明したいのである。そんなタイミングで東京女子に“インターナショナル”王座ができた以上、これは狙うしかない。

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(10.5新木場大会、6人タッグでの前哨戦は伊藤組が勝利。しかしまなせも自信を深めたという)

「世界が伊藤を呼んでいる」

「伊藤、たぶん世界統一できると思う」

 記者を前にコメントしているうちにどんどん野望が巨大化していって伊藤。同時に「(1月4日に)苦い思いをして、泥水すすりながらプロレス道を歩んできた」という言葉も。単なる強気ではなく、苦しみを乗り越えてのタイトル挑戦表明なのだ。

 まなせに対しては嫉妬やコンプレックスといった感情がなく、ベルトしか見えていないと伊藤は語っている。11月3日のDDT両国国技館大会では「友だち」でありユニット『NEO伊藤リスペクト軍団』のメンバーでもあるイギリスの人気選手クリス・ブルックスとのタッグが実現。それも含め、伊藤麻希というレスラーのベクトルは“世界”に向かっているわけだ。

 己の野望に忠実に突き進む伊藤に対し、まなせからはチャンピオンとしての責任を強く感じる。目的を持って伊藤が挑戦してきたことには素直に「嬉しい」と言うものの、伊藤とのスタンスの違いについてはこんなコメントを残した。

「伊藤麻希は自分がやりたいことを夢として語ってるけど、私は(チャンピオンとして)夢を見せる存在にならなきゃいけない。このベルトと一緒に歩いて、見てくれる人の夢になりたい」

 また「その時が来るまでやるべきことをしっかりやらなきゃいけない」とも、まなせは語っている。本人は明言していないものの、“その時”とは自分とのタイトルマッチで負傷し長期欠場中の万喜との再戦だろう。だが伊藤は「(まなせは)強いけど弱さも見える。悲壮感が滲むのがダサいなって」と分析。このタイトルマッチはまったく違う個性、思想のぶつかり合いになりそうだ。

 共通しているのは今年、その力を大きく伸ばしたこと。まなせvs伊藤は、東京女子プロレスの2019年を象徴する試合になるかもしれない。

文・橋本宗洋

写真/DDTプロレスリング

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