54秒で完結、青木真也“KO劇場” 「54秒ではない。36年と4~5カ月だ」
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 10月13日両国国技館で開催されたONE Championship「ONE: CENTURY 世紀」に参戦した青木真也がホノリオ・バナリオ(フィリピン)を54秒、鮮やかなスピニングチョークで秒殺。前回に続き自国開催の大会を白星で飾った。

 前回の日本大会同様、アジアの総合格闘技シーンを席巻しているフィリピンの格闘集団、チーム・ラカイ“第3の男”と呼ばれるバナリオとの対戦。青木にとってホームでの試合も決して簡単な相手ではない。

 タックルの攻防から青木が右を刺しケージ際にバナリオを追い込むファーストコンタクト。外掛け、小外がりと青木がテイクダウンに持ち込もうとするが、バナリオも粘り腰で耐える。ガッチリと組んで2度目のチャレンジで青木がバナリオを倒してテイクダウンに持ち込んだ。

 上になった状態を嫌うバナリオがケージを背に尻をついて中腰になると、右脇からダースチョーク、上からガッチリと締め上げる。さらに回転しながら肩と首を締め、仰向けになり極められたバナリオは小さく右手を付いてタップした。

 マイクを取った青木は「36歳になって、家庭を壊して、好きなことやって。どうだお前ら、羨ましいだろう」と、恒例となったセリフで54秒の青木真也KO劇場を完結させた。

 青木は自身の試合を「作品」と呼ぶ。あまりにも鮮やかな54秒で自らの作品を完成させたものの、試合後のコメントでの自己採点は決して高くない。開口一番「ひと安心かな……内容は決して良くないから、勝ったけど。反省点はあるし、とりあえず良かったかな」とこの試合を振り返った。その他、一問一答は以下の通り。

ー 日本の声援は?

「プレッシャーしかないよね。キツい、この仕事は」

ー 今日の作品、仕上がりは?

「及第点、なんとか着地させた」

ー 最短距離の試合だったのでは?

「54秒ではない。36年と4~5カ月だよ。オレの生きてきたものだからさ、時間は」

ー 3月31日の勝利後と同じマイクでのコメントとなった理由は?

「頭に浮かばなかった、固まっちゃいました。定型文にしちゃいました。でも本当に戦っているのは格闘技じゃないから、格闘技の外にいる同年代のライバルたちだから。モノを作ってる。そいつらに負けたくない」

 言葉を重ねるうちに青木は試合に臨むまでについて「怖かったやりたくなかった」といつものように気持ちを吐露した。ONE2度目の日本上陸、ファンの声援を「いい爆発でした、気持ち良かった」と明かしながらも「イベントは難しくて、やったらやったで気持ちよくなって反省しないから。またコツコツ次の大会へ向けて地道にプロモーションしていきたいなと思います」と、改めて自身が先をきっていく宣言をしつつ、「今回の(ONE)日本大会はクソ。覚悟のある狂ったやつらが着地させただけで、やった気になったヤツ、お前ら何やってんだ、本部席で飯食ってる場合か」と身内には厳しく青木節を炸裂させていた。

 今後の展望については「ない。ツラいけど生きていくのがビジョン」と語る青木。その言葉からはケージ内の戦いのみならず、生き様一挙手一投足の全てが54秒の作品「青木劇場」であることを改めてうかがわせた。

(C)AbemaTV

写真/井賀孝

【映像】青木真也、54秒のKO劇場

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