26日深夜、『カンニング竹山の土曜The NIGHT』(AbemaTV)が放送され、メジャースカウトの大屋博行氏が野球界のドーピング問題について語った。
竹山はメジャーリーグで取りざたされた、“筋肉増強剤”の使用に関わる問題について触れて「日本の球界でも意外とあるんですか?」と質問を投げかけた。これに対し、大屋氏は「“秘め事”なので、誰も摂取しているのを見たことはないんですが、ただ、オシッコを採ったりすると出るんですよね」と、事実上存在していることを認めた。
「獲得した選手から(薬物などが)出てきたら一大事なので」と語る大屋氏は、できるだけスカウト前に情報を集めているという。大屋氏がスカウトをしなかったある選手の例では、本人の「やってません!」という言葉を信用して渡米したものの、結局薬物を使用した事実が出てきたこともあるのだとか。
筋肉増強剤の効果について、竹山が「そんなに違うんですか?」と問うと、大屋氏は「ピッチャーは球が速くなるんですよ。下手したら10キロぐらい上がる」と、驚くべき効果を解説。
大屋氏はアメリカの陸上競技のトップアスリート界では「これ1つ飲んで頑張れば、今までのタイムの“壁”を破ることができる」という誘惑があると例を挙げながら、「1度手を出してしまったら、夢は見られるけど、夢が水の泡になってしまう」と、あまりに大きな代償が待ち受けていると説明した。
また、大屋氏によれば日本でもドーピングによって活躍をしたと思われる外国人投手がいたという。その人物はアメリカでは球速が145キロだったが、日本にやってくるとかなり上がったのだとか。
これにはメジャーリーグも注目し、大屋氏は数億円の大金を積んでスカウトをしようとしたが、その選手は決して首を縦に振らず、大屋氏はのちにドーピング疑惑を知ったという。竹山が「日本じゃバレなかったんですか?」と聞くと、大屋氏は「バレなかったです」と、日本とアメリカでは検査の事情が違うことも影響したのか、検査で“クロ”になることはなかったと明かした。