「はっぴいえんど」や「Yellow Magic Orchestra」の中心的存在として、また数多くのミュージシャンや映像作品への楽曲提供・演奏でも知られる細野晴臣が、今年でデビューから50周年を迎えた。これを記念したドキュメンタリー映画『NO SMOKING』が今月1日から公開されており、第32回東京国際映画祭でも特別招待作品として上映され、先月28日に行われたオープニングイベントでは細野音楽の大ファンとして知られ、同作にも出演する水原希子水原佑果の姉妹が細野とともに登場した。

  編集部では、レッドカーペットを歩き終えたばかりの3人に話を聞いた。温かく見守る本人の隣で、二人は"細野愛"を熱く語った。

ーー希子さんと佑果さんが、細野さんの音楽に出会ったきっかけは?魅力はどんなところに?

細野:言いにくいだろうな(笑)。

水原希子(以下、希子):YMO世代ではないんですが、10代のときにYouTubeやiTunesが出てきて、そこから辿っていくうちに、「この音楽も細野さんだったんだ!」っていうことが多くて。色んなジャンルの音楽を手がけられているので、好きな音楽だなと思って聴いていると、プロデューサーなどの形で関われていたりして、不思議だなと。

うまく言い表わせないんですが、「一つじゃなくて、色んな自分がいて良いんだな」って思わせてくれるんです。人の中には多面的な部分があるということとリンクするんですよね。大切なときに聴きたくなる音楽です。

水原佑果(以下、佑果):私はたまにDJをしているんですけど、普段音楽のルーツを掘っていくのが趣味で、様々な音楽を掘っていくと、細野さんが日本や世界の音楽界にどれだけの素晴らしい音楽を発信してきて、人々に影響を与えたかということを色んなジャンルの方面から発見しまして、正直リスペクトしかないです(笑)神様だと思ってます!

私、ティン・パン・アレーの世界がとっても好きです!youtubeから中華街ライブをみたりして♪素晴らしいなと思ってルーツを辿るとマーティン・デニーみたいなexoticな世界観にとっても美しいなと魅力を感じました!今こうやって細野さんがいてお話するのが夢みたいです♪

希子:私も、会う度に緊張してしまうんです。今日も…。

細野:そう(笑)?

ーーそんな細野さんと、6月のロンドン・ブライトン公演ではステージに立ちました。作中でも楽しそうに歌う様子が出てきましたが、いかがでしたか。

希子:私たちはただの“追っかけ”で、ツアーに付いていきたい、というだけだったのに、「ロンドン公演で、一緒に歌ってほしい」って。もう、言われたその日から二人で衣装を買いに行って、猛練習しましたよ。ギリギリまで。

佑果ちゃんは緊張しない方だから、「楽しんじゃおう!」という感じなんですけど、私は結構真面目だから(笑)。「一言一句、間違えちゃいけない!」って。

佑果:いや、意外とお互いさまだよ!!

希子:でもステージに立った時、「人生って何が起こるかわからないな」って思いました。

私は独立してから、仕事もプライベートも好きなことをする、という実験をしているんですが、細野さんが海外で公演されると聞いて、私の人生だから、付いて行こうと思っただけなのに…。何かを好きだって伝えること、行動することって大切なんだな、人生って良いなって。

細野:うんうん。

希子:でも、私たちをどうして誘ってくださったんですか?

細野:この年になると、男女問わず色んな人がライブに来てくれるようになるんだけど、それでも僕の場合、男の人の方が多いから。こういう花のような人たちが見に来てくれてびっくりして。2人は特に目立つから、ほっとけないですよね(笑)。

それ以上に、2人は音楽のことが好きだし、センスがあると思うから。僕の音楽を広めてくれるから、ありがたいんですよ(笑)

希子:私たちがいなくても伝わってますから!(笑)

ーーそれぞれiTunesで細野さんの楽曲のプレイリストを作ってらっしゃいますが、とくに若い世代に、最初の一曲はこれだよ、とお勧めするとしたら?

佑果:シチュエーションとか、ムードにもよるよね。

希子:相手にもよるね。

佑果:若い世代で括るのはちょっと難しいな。

細野:(考え込む2人に)良いよ、選ばなくって(照れ笑い)。

佑果:私はライブで歌わせてもらった『東京ラッシュ』かな。きっと子どもが出来たら思い出として語ると思います!!

細野:お~。

希子:一曲選べというのは難しいなあ…。『ハリケーンドロシー』、『恋は色』、『薔薇と野獣』も加えといて下さい。あと、『万引き家族』のサントラも全部…伝えきれない!

細野:渋い音楽も聴いてくれてるんだね(笑)。

ーーでは、またカバーできる機会がやってきたらとしたら…?

佑果:とっても夢みたいな事なんだけど、私ずっと想像していて♪(笑)でも、今まだ思いついてないんです..。

細野:だから、今ここで考えなくてもいいと思うよ(笑)。あっ!と出てくる時が来るから。

希子:いや、でも、どうしよう…(笑)

細野:僕が二人となんかやるとしたら、バンドというより、プロデュースするかな。

希子:それなら、コシミハルさんのアルバムが好きなので…。

細野:うんうん、なるほどね。なるほど。

ーーということは、今後、何かが起きるかもしれない…?

細野:あるかもしれないね~、これは(笑)。

希子・佑果:えー!(笑)

細野:二人が何をやりたいかもっと知りたいから、おいおい聞かせてよ。

「NO SMOKING」は11月1日より東京・シネスイッチ銀座、ユーロスペースほか全国で順次公開。

テキスト:大谷広太

写真:You Ishii / 野原誠治(東京国際映画祭)

(C)2019「NO SMOKING」FILM PARTNERS

映画「NO SMOKING」
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「好きなことだけを、わがままにやってきた50年なんです」細野晴臣インタビュー
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AbemaTIMES