「反省会なし、Slackベースでやりとり」テレ朝・平石アナも共感…「ニュータイプの時代」令和流の働き方・仕事への価値観
番組をみる »

 「何となく“仕事してる感”を作って、忙しい、忙しいと言っている。過去を振り返って、忙しさの上に生み出されたものって何だろうか?実際には無価値な役に立たない、僕はよく言う“クソ仕事”なわけだ。だからみんなもう気付いていると思う」。

 誰もが抱える前時代的な働き方へのモヤモヤを言語化し、ビジネス界で注目を集める独立研究者・著作家の山口周氏。同氏はこれからの時代に活躍する人材要件を「オールドタイプ」と「ニュータイプ」に分類、それぞれの特徴を分類して提示している。

 「冷蔵庫や洗濯機、エアコンなどを作り、世の中をどんどん便利にしていく。そんな風に、役に立つことをやる、役に立つものを作るということが日本人の価値の出し方だったと思う。しかし今やエアコンの性能に不満を感じている人はあまりいないと思う。世の中が便利になった結果、何か困っていることに対して正解を提案し、お金をいただくということは少なくなっている。その一方、生きがいや潤い、精神的豊かさを求めるようになっているので、エアコンの性能が2倍になったからといって2倍のお金は払わなくても、不便なはずの薪ストーブにはエアコンの何倍ものお金を払う。音楽もそうで、iPhoneとステレオがあれば十分いい音で聴けるが、わざわざターンテーブルを買って、凝っている人ならさらに真空管アンプを揃える。つまり、不便な物を高い値段で買ったとしても、本人にしてみれば“家に帰ったらあのステレオが聴ける、週末にあの機械をゆっくりいじろう”という、ある種の生きがいを与えてもらっていると感じているわけだ。そんな価値の出し方が変わってきた時代について、ニュータイプとさせていただいた」。

「反省会なし、Slackベースでやりとり」テレ朝・平石アナも共感…「ニュータイプの時代」令和流の働き方・仕事への価値観

 山口氏によれば、現代は、みんなが満足している社会で、高性能を求めることは無価値なクソ仕事。ボタンを増やしているテレビのリモコンがその典型だ。不安定、不確実、複雑、曖昧な、常に変化する社会で求められるのは、「問題を解く」人材よりも、「問題を見つけられる」人材ということだ。

 「今やテレビのリモコンにはボタンが平均で50個くらいついている。しかし家族に聞いてみると、普段押しているのは4つ程度。役に立つことを求めてきた会社としては、物が売れなくなってきたので、とりあえずボタンを足すかと。今は30個だから40個、40個だから50個にしようということだろう。その結果、リモコンが長くなっているし、家電量販店に行って調べてみたら最も多いリモコンにはボタンが65個あった。いよいよこの先に価値を出せないというところに来てしまっている。そのうちボタンが100個になると思うが、100個分だけのコストがかかる。一方、こちら側はそれだけのメリットを感じず、払うお金も増えない。最終的には価値を出す方向を切り替えないと利益は減り、その先はない」。

 このような考えに至った背景には、山口氏自身の戦略コンサルタントとしての実感があったという。

 「戦略コンサルティングは、その局面、局面で正解だと思えることをお客に出して実行していただくことが仕事だ。しかし10年くらい前から、それが利益につながったり、強いビジネスを育てるということにつながらないケースが増えてきたという印象を持ち始めた。そして不便なものほど、ロマンのあるものほど高いとなった時に、正解でロマンが出せるのかと。正解で情緒が出せるのかと考えた。これはもう、正解から離れなければ難しい時代が来たと感じた。いわば、もっと喜怒哀楽に素直でいいと思う。例えば“私はこの問題にものすごく怒っているのでこの問題を解決したい”と言えば、必ず共感してくれる仲間が出てくるし、そういう人たちと仕事をするとものすごく楽しい」。

「反省会なし、Slackベースでやりとり」テレ朝・平石アナも共感…「ニュータイプの時代」令和流の働き方・仕事への価値観

 山口氏の著書に共感を覚えたというテレビ朝日の平石直之アナウンサーは「テレビ朝日とAbemaTVの大きな違いは、番組オンエア後の“反省会”がないこと。テレビ朝日ではスタッフ全員が疲れている中、偉い人が“あそこがダメだった、ここがダメだった”と指摘するような会議に参加しなければいけない。しかしAbemaTVではそれがないし、会議の時間も減ったので、代わりに番組の感想ツイートを読む時間に当てている。そして、多くのやりとりがSlackで行われているので、メールもほとんど使わない。テレ朝批判をするわけではないが、それでも回っている。本当に時代の変わり目だなと感じているし、また新しい文化を僕がテレビ朝日に持ち帰れば、また変わっていくかもしれない」と明かす。

 山口氏は「とてもいいことで、組織間を越境して良いものを取り込んでいくということだ。オールドタイプとニュータイプの考え方の違いの一つに、失敗についての考え方がある。昔は何か失敗するとペナルティもお金のロスも大きかった。しかし今は失敗のコストがすごく小さくなっているので、むしろチャレンジしない方が損失になる。どんどんチャレンジして、失敗したらそこから学ぶのがニュータイプの戦い方だ。失敗を恐れて綿密に計画するのがオールドタイプの戦い方だ」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶映像:「ニュータイプの時代」著者・山口周が語る! キーワードは“喜怒哀楽“

「ニュータイプの時代」著者・山口周が語る! キーワードは“喜怒哀楽“
「ニュータイプの時代」著者・山口周が語る! キーワードは“喜怒哀楽“