サスペンス『TWO WEEKS』や『クリミナル・マインド:KOREA』、時代劇『アラン使道伝』など、様々なジャンルの作品で圧倒的なカリスマ性を発揮してきた俳優イ・ジュンギ。彼の代表作である『イルジメ(一枝梅)』では、古くから伝わる義賊・一枝梅(イルジメ)をモデルにした孤独なヒーローの活躍が描かれていく。
17世紀、朝鮮王朝第16代王・仁祖の時代。外敵との争いが続き、民心も荒れる中、王の即位に功績のあった重臣イ・ウォノは宮中を離れ、家族とともに穏やかな生活を送っていた。そんなある日、息子ギョムと街に出たウォノは偶然、出会った少年チャドルの母が、かつて自分が愛した女性タンであることを知り驚く。数日後、ウォノが何者かに殺されるという事件が発生。父の最期を目撃したギョムはショックで記憶を失ってしまう。13年後、ギョムは自分を助けてくれた元泥棒のセドルと妻タンの息子ヨンとして育ち、過去を忘れてのびのびと遊び暮らしていた。
05年に大ヒットした映画『王の男』で妖艶な女形芸人を演じ、“女より美しい男”として広く知られるようになったイ・ジュンギ。それから3年後に主演した『イルジメ(一枝梅)』では、父の死の真相に迫るため貴族たちの屋敷に侵入し、盗んだものを庶民に配る“義賊”として名を上げていくヨン(=ギョム)に扮している。仲間たちといる時の天真爛漫な青年と、父を殺した相手への復讐を心に秘めたクールなヒーロー“イルジメ”というまったく違うキャラクターを見事に演じ分けている。歴史的な背景を生かした重厚な作りにファンタジーを織り交ぜながら、複雑な因縁を持つ若者たちの姿を生き生きと描き出したドラマは高い人気を呼び、最高視聴率31.4%を記録。イ・ジュンギ自身もSBS演技大賞で最優秀演技賞など、3冠に輝き、俳優としての評価を高めた。
そんな彼をとりまく人物たちを、現在では主役級となった俳優たちが演じているのも見どころ。ヨンの義母タンの息子で、ヨンと腹違いの兄弟であることを知らぬまま、盗人である“イルジメ”を捕らえようとして対立する官吏シフ役は『王女の男』のパク・シフ。そして、彼の義理の妹でイルジメに好意をつようになっていくウンチェには『華麗なる遺産』や『トンイ』でおなじみのハン・ヒョジュが扮している。そのほか、義父とともに詐欺を働きながらたくましく生きるポンスンを『製パン王キム・タック』のイ・ヨンア、シフの義兄シワンを『バッドガイズ 悪い奴ら2』のキム・ムヨルが演じている。さらに、ギョムとウンチェの子ども時代を演じているのが、『太陽を抱く月』でも共演したヨ・ジングとキム・ユジョン。『太陽を抱く月』の4年前の作品であるため、さらに初々しい(それでいて演技力は抜群!)姿を見せている。
『イルジメ(一枝梅)』はAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて12月6日(金) 19時40分より放送。
テキスト:佐藤結
▶ 12月6日(金) 19:40 ~ 21:00【イ・ジュンギ出演】イルジメ(一枝梅)第1話 忍び寄る影