顔面にヒジでガード粉砕、鬼の形相でチョーク葬…視聴者「今のヒジはキツい」
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 12月6日にマレーシアで開催されたONE Championshipクアラルンプール大会で、リース・マクラーレン(オーストラリア)がリアネイキドチョークでグルダーシャン・マンガット(インド/カナダ)に1ラウンド1本勝ち。2019年は相次ぐ判定での際どい敗戦に泣くことが多かったグラップラーが、来年のタイトル奪取やUFC元王者・デメトリアス・ジョンソン戦などに向け見事な復活を果たした。

 リース・マクラーレンの2019年をひと言で表現すると「判定に泣いた1年」だ。オーストラリア屈指のグラップラーにとって今年はその力が過小評価される程、不運な敗戦が続いた。本命の一角とされたフライ級トーナメントでは、カラットアクメトフに判定負け。負傷欠場で繰り上がった4月の日本大会でも、優勢に試合を運んだものの、ダニー・キンガド(フィリピン)の前に僅かなポイント差で涙をのんだ。

 マクラーレンが豪州と太平洋の主要タイトル(Eternal MMAとXFL)のバンタム級王者の名を引っさげてONEに参戦したのは2015年。ビビアーノ・フェルナンデスやケビン・ベリンゴンと階級上位の選手には敗れたものの、和田竜光に判定勝ちするなど着実に実績を積み、ONEバンタム級のタイトル戦線の一角の成す存在だ。しかし、連敗によってポジション的には後退。タイトルからも遠のいてしまった。今回のマンガット戦は仕切り直しの試合となる。

顔面にヒジでガード粉砕、鬼の形相でチョーク葬…視聴者「今のヒジはキツい」
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 一方のマンガットだが、ONEが格闘新興国として力を入れ始めたインドでパウンド・フォー・パウンド(階級を越えた最強)との呼び声高い期待の星だ。32歳とベテランの域に達しているが、大きな人口を抱えるインドMMA界の未来を担う特攻隊長的な役割の選手となる。貧困、喘息持ちを克服して10年越しでグローバルなリングへと進出したサクセスストーリーに、シンパシーを感じる人も多い。

 1ラウンド開始時から軽快なステップと打撃で入ったマンガットに対し、ブラジリアン柔術ベースの名手マクラーレンは得意の寝技を狙う。ケージ際で抵抗したマンガットだったが、足を払われテイクダウン。さらにポジションを奪う攻防から残り40秒、再び上になったマクラーレンがパウンド攻撃、ヒジ2発で相手のガードを破ると、素早くバックを取って鬼の形相で電光石火のリアネイキッドチョークで1本をとった。パウンドからの無慈悲なヒジでガードを破っての勝利にAbemaTVの視聴者からは「今のヒジはキツい」という声が上がっていた。

 押し寄せるインド勢を退けたことは、マクラーレンにとってはONEでの再評価に向けた重要な勝利といえる。フライ級に転向したことで、同階級の王者アドリアーノ・モラエスは勿論だが、トーナメントを制した元UFCのデメトリアス・ジョンソンとの対戦の機運も高まることだろう。同階級には和田竜光や若松佑弥などタイトルを目指す日本人選手もひしめいている。2019年の最終試合で結果を出した“判定に泣いた男”が、2020年での初戴冠に向けて着実な一歩を踏み出した。

【映像】無慈悲なヒジ鉄槌、鬼の形相でチョーク

グルダーシャン・マンガットvsリース・マクラーレン | 動画視聴は【Abemaビデオ(AbemaTV)】
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