FC町田ゼルビアをテーマにした初のサッカーリアリティーショー『FC町田ゼルビアを作ろう~ゼルつく~』(AbemaTV)で、番組の代表を務めるサポーター歴14年の谷原章介が、FC町田ゼルビアの藤田晋オーナーと対談を実施。クラブチーム運営は「愛がないとできない」という藤田オーナーが経営哲学を語った。
「社員に言えないほどサッカーの試合をよく見ている」ほど実はサッカーが大好きな藤田オーナー。もともとはテレビゲームのウイニングイレブンが好きで「そこで選手名を覚えて、欧州のサッカーを見るようになった」。さらにJリーグにも興味を持ち「好きなJリーグチームあると人生が充実することを覚えた」という。
すると2006年には東京ヴェルディに出資し、クラブ経営に本格的に乗り出す。「毎週末生きがいになるほどハマった」とサッカーへの愛情はさらに加速したが、一方でヴェルディの経営は日本テレビとの共同事業だったために「思うようにできなかった」とクラブ経営の難しさに直面して2年で撤退となった。
それでも「もう一度サッカーチームをやりたい」との強い思いから2018年にゼルビアの経営権を取得し、再びクラブチーム運営に乗り出した。しかし、今回も道のりも険しく、2018年にはJ1昇格争いに食い込んだチームも、今シーズンは一転して残留争いに巻き込まれるなど大苦戦。それに比例するように観客動員数も昨シーズンを下回るなど苦しい1年を過ごした。
そうなると、気になるのが今後の補強策。いい選手を補強してチームを強くする。チームが強くなれば集客力も高まる。その流れを過信しすぎて投資が止まらなくなってしまうオーナーは世界でも多い。
藤田オーナーは「最後に個人で出しちゃう人もいますが、それくらいハマってしまう」と、クラブ経営の中毒性を理解している。その上で「それ(個人資本の投下)をやっていると続かないので、やめたほうがいい。抑えなければいけない」と、あくまでも経営者としてバランスが大事だと考えているようだ。
だからこそ藤田オーナーは、現場に積極的に介入することはなく、あくまでクラブをバックアップする立場を選んだ。しかしチームとしてもクラブとしても結果が伴わなかった今季の反省を生かして、来シーズンは「適度に介入する方向に動いている」という。
「スポーツやコンテンツは愛、情熱がないといいものができない。だからこそ僕もよりグッと中に入っていきたい」
ゼルビアの来シーズンは飛躍の一年となるかもれない。
(AbemaTV/「FC町田ゼルビアをつくろう~ゼルつく~」)