イギリスの「ヒットマン」が放った衝撃の左フック、さらに追い打ちをかける猛ラッシュに対戦相手が失神。即座に担架が投入される場面があった。
1月10日にタイで開催されたONE Championshipバンコク大会。そのムエタイ戦でリアム・ハリソン(英)が1ラウンドで3ダウンを奪ってモハメド・ビン・マムード(マレーシア)を圧倒。欧州のムエタイ・レジェンドがONE3戦目で初勝利を収めた。
8度のムエタイ王者に輝き、100戦85勝の戦績を誇るムエタイのレジェンドファイターであるハリソン。現在34歳のハリソンだが、ONEではペットモラコット、ロートレックと強豪タイ勢に2連敗中だ。その一方、欧州のムエタイ大会「YOKKAO」にも参戦しており、K-1の大和哲也とムエタイ・ルールで対戦したこともある。ハリソンにとってはワンランク落ちの対戦相手となるマムード戦だが、生き残りをかけた重要な一戦となった。
序盤、前蹴りとローで仕掛けるマムードに対し、“ヒットマン”の代名詞にもなった蹴りを放つハリソン。相手の攻撃を冷静にいなし距離を取ったハリソンが、強烈な左フック1発でマムードから鮮烈なダウンを奪った。
大きなダメージを受けながらも立ち上がり、両手を広げて続行をアピールするマムードだが、ハリソンの左右のフックのラッシュ、さらにえぐるようなアッパー、立て続けの右フックで撃沈…大の字でリングに倒れ込んだ。
それでも最後の力を振り絞り立ち上がったマムードだが、さらなる猛攻を受けたところでレフェリーが割って入ってストップ。2度は立ち上がる気持ちを見せたマムードだが、試合後には担架が用意され、3度立ち上がることはなく、リングを後にした。