「ネットを中心に(報道が)非常に加熱していることの影響を一番不安に思っている」。きのう武漢市から帰国した日本人の男性は、報道陣の取材に対してそう答えた。一方、この囲み会見に対しては疑問の声も上がっている。
29日のAbemaTV『AbemaPrime』に出演した医療ジャーナリストの吉澤恵理氏は「会見を見て、正直びっくりした。感染の可能性はゼロではない中で、適切な取材だったか疑問だ。報道陣の方たちの健康面も危険に晒しているわけで、万が一感染すれば、報道陣が広げてしまったという結果にもつながる。その意味で無防備だったのではないか」と指摘。「帰ってきた方に話を聞くのは必要だとしても、SNSや電話取材といった間接的な方法を取るのが望ましい」と話す。これについてはナビタスクリニック理事長の久住英二医師も賛同、「感染症のコントロールにおいて、不要な接触を避けることは非常に重要。対面しなければ得られない情報というのは無かったと思うし、やはり避けるべきであったと考える。対面取材がデフォルトになっているのかもしれないが、そうした考えを改めて頂ければ」と注文を付けた。
また、テレビ朝日の平石直之アナウンサーは会見に臨んだ代表者の実名が報道されたことについて「どういう立場の方なのか、どこにどのくらい住んでいたのかなど、そういう“肩書き”は必要だが、名前は必要なかったと思う。実名は、本当にその人なのか、という確認につながるものであって、今回、視聴者はそれを求めていたわけではない。私も打ち合わせで指摘すべきだった」と話した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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