今シーズン最長試合、2時間25分のロングゲームとなった大和証券Mリーグ2019・2月17日の1回戦で、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)が個人7勝目、チーム20勝目を挙げた。
対局者は起家から赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、瀬戸熊、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)。
セミファイナル進出争いが、日ごとに熾烈になってきたレギュラーシーズン終盤戦。いつものように自らの頬をぴしゃりと叩き「最初からゲームに集中しよう」と決意を抱いて入場した。
東1局、瀬戸熊は園田への3900点放銃からスタートした。続く1本場で園田に6000オールをツモられたが「チャンスはどこかで来る」と落ち着いていた。すると東2局、親番でさっそくチャンスがやってきた。多井から10巡目に先制リーチを受けながらも、11巡目にテンパイにこぎつけ追っかけリーチを敢行。これをリーチ・ツモ・タンヤオ・赤・ドラ・裏ドラで親の跳満1万8000点(+供託1000点)に仕上げ、ラス目から一気に2着目に浮上した。
東4局では、北と6筒のシャンポン待ちで先制リーチを放つと、これをトップ目だった園田からリーチ・赤・ドラで5200点を仕留めたことで「風向きが変わった」と感じていた。
南1局1本場で満貫をアガって南2局の親番を迎えると、7巡目に3・6索の2度受けになっていた4・5索ターツを両面チー。この仕掛けを見た解説のEX風林火山・滝沢和典(連盟)と二階堂亜樹(連盟)は「怖わ~、瀬戸熊さんの両面チー」「これは最低ドラ2、なんなら満貫のチーテン」と対局相手の心理と読みを解説した。
まさにその通り、対局者3人の警戒度がMAXとなる中、14巡目に6索をツモり上げてタンヤオ・赤・ドラ2で1万2000点の加点に成功。続く南2局1本場でも1万2000点(+300点、供託1000点)をアガって勝負あり。親の跳満に始まって親満連発など、相手の心をも打ち砕くような強烈な破壊力でトップをもぎ取った。
勝利者インタビューでは「最終日を迎えたときにラスラスでも大丈夫なところまではいきたい。それ以外は安心できない」と兜の緒を締め、自身の武器である猛連荘“クマクマタイム”をどこかで出すとファンに誓った。
この勝利は単なる個人7勝目ではなく、セミファイナル進出のボーダー付近にいたチームを勢いづける価値ある勝利となった。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)5万8200点/+78.2
2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万7500点/+17.5
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)1万点/▲30.0
4着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)-5700点/▲65.7
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(AbemaTV/麻雀チャンネルより)