アニメ「ダーウィンズゲーム」が、毎週金曜24時よりTOKYO MX、AbemaTVほかにて放送・配信されている。放送後半に入り、キャラクターの個性や素顔が垣間見えてきたほか、謎多きストーリーにも注目が集まっている。
プレイヤー同士が異能(シギル)を駆使して戦う“デスゲーム”に巻き込まれていく主人公の高校生・カナメ(須藤要、CV:小林裕介)。カナメを手助けし、ゲーム内で“無敗の女王”と称されるシュカ(狩野朱歌、CV:上田麗奈)。そんなシュカをピンチに陥れるキャラクターとして、スイとソータが登場する。
スイ役・ソータ役を演じるのは、声優・花守ゆみり。スイは兄・ソータの魂とともに行動しており、シーンによって人格が切り替わる。今回AbemaTIMESでは、スイ役・ソータ役の花守ゆみりにインタビューを実施。話を聞いた。
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■「自分と会話するって初めて」一人二役の演じ分け
―― オーディションを受ける際に、スイが二重人格のキャラクターであることを初めて知ったそうですね。
花守:オーディションの話を聞いたときは「小さくて可愛らしい女の子だなぁ」と思いました。まさか、二つの人格を持ったキャラクターだとは知らなくて。原作漫画を読んでからソータの存在を知って、兄妹で声質や演技を分けるべきかどうか、マネージャーさんと相談しました。
マネージャーさんが「身体はひとつだけど、持っている魂がきっと別のものなんだよ」と言ってくれて「じゃあ私のできる範囲で(魂を)変えて演じることにしよう」という気持ちでオーディションに臨みました。今は、視聴者の皆さんに愛されるキャラクターでありたいなぁと思いながら、毎回演じさせていただいております。
―― スイとソータは一瞬で人格が切り替わりますよね。演じ分けている花守さんはすごいです。
花守:いただいたキャラクターの設定資料を見ると、スイとソータで目の描き方や影の付け方が変えられていて。「こんなに描き分けてくださるんだ……!」と感動しました。ソータはかっこいいお兄ちゃん、スイは守ってあげたくなる妹にしたいなと思いながら演じています。
―― スイとソータ、二つの人格の演じ分けは大変じゃないですか?
花守:スイとソータは同じ身体の中にいるのに、掛け合いが多いんですよ。二重人格のキャラクターでお互いを認知していない設定の場合もありますが、スイとソータの場合はお互いの存在を認識し合っていて、ちゃんと会話をする。自分の声と会話する経験は、このアフレコが初めてでした。
掛け合いの場面が続く部分ではスイとソータは別々にアフレコを行うのですが、1回だけ変わるシーンだとそのまま録ることもあって。男の子と女の子で呼吸の浅さが違うので、そこの切り替えを一瞬でやる必要があります。
―― スイとソータは最初カナメたちの敵として登場しましたが、その後カナメたちの仲間に加わります。立場や心情の変化を受けて、演技も少しずつ変えていったのでしょうか?
花守:スイはオドオド感・すべてを怖がっている小動物感を、逆にソータは触れただけで切れるナイフのようなオーラを意識して演じています。最初はこれらが顕著ですが、話が進むにつれて、スイとソータはシュカちゃん(狩野朱歌)の手のひらの上で転がされ始めたなっていうのを感じています(笑)。
カナメくんはとてもしっかりしている男の子なので、スイとソータが彼を信頼して仲間に加わるのも自然だなと思いました。最初にカナメくんたちの敵として登場したので、スイは「仲間としてうまくやっていけるのかなぁ、認めてもらえるのかなぁ……」というモジモジ感を意識して演じていました。シュカちゃんの性格のおかげで仲間として認めてもらって演じている私もうれしいですし、少しずつ、彼らの家族・クランになっていけたらいいなと思っています。
■「私もうっかり殺されちゃうかも」台本から感じる緊迫感
―― 「ダーウィンズゲーム」の見どころを教えてください。
花守:「ダーウィンズゲーム」は、シギルやゲームのルール、キャラクターたちが置かれている状況に加え、散りばめられた謎を推理・考察しながら楽しめる作品なんです。アニメは、それを引き立てるテンポ感を大事にしているのだなぁと演じる際に感じています。
カナメくんやレイン(柏木鈴音、CV:大森日雅)ちゃんは、毎回何ページにもわたって説明するシーンがあって、スイとソータは邪魔をしないようにしながら、みんなの背中を見守っている感じです。カナメやレインの説明を聞いているうちに自分の出番がやって来るので、ボーッとしていられないですね。説明に聞き入っていると「私もうっかり殺されちゃうかも」みたいな、そんな緊迫感がある台本です。
―― 最後に「ダーウィンズゲーム」の原作からのファン、アニメ化で作品を知ったファン、それぞれにメッセージをお願いします。
花守:「ダーウィンズゲーム」はアニメ化にあたり、漫画では語られなかった部分も盛り込まれています。脚本は原作者である深山秀(FLIPFLOPs)さんがご担当されていて、原作で描けなかった部分も少し加えて書いていただいています。面白いのは間違いないですし、アニメから入った方もこの作品特有のテンポ感を楽しんでいただけるんじゃないでしょうか。
アニメを観てから原作を読むと違いが分かって、細かい部分も楽しんでいただけるはずです。アニメと漫画、どちらから入っていただいても、両方楽しんでいただける作品となっております。今後の展開に臆することなく、最後まで観ていただけたらうれしいです。
(編集:AbemaTIMES編集部)
(C) FLIPFLOPs(秋田書店)/ダーウィンズゲーム製作委員会