27日夜のAbemaTV『NewsBAR橋下』に出演した橋下徹氏と作家の乙武洋匡氏が、感染が拡大する新型コロナウイルスの問題について議論した。
なかでも作家の乙武洋匡氏は報道のあり方について問題提起。「テレビ番組などが“PCR検査をもっと受けさせるべきだ”と言っているが、それは違うと思う。もちろん医療機関のリソースが無制限にあるならいいが、今はいかに医療機関をパンクさせずに重症化しやすい高齢者や持病を持った方を受け入れるかが重要だ。神奈川県が新しい検査方法を発表したというニュースも出たが、現時点での検査は医師が防護服を着て検体を取って、という手間暇のかかるもので、そんなに軽いものではない。不安に思った人が誰でも受けられるようにしてしまえば、死亡のリスクのある人に回ってこなくなってしまうし、それは避けないといけない」と指摘した。
これについては橋下氏も「新型コロナウイルスを完全に撲滅するのは無理で、付き合っていかないといけないということ。それなのに色んなメディアが全員に受けさせろなんて言っているのは絶対違うと思う。とにかく8割の人は軽症で終わるんだから、10代~30代くらいの人は家で寝ていてください、高齢者や持病のある方は検査を受けて、手厚い治療を受けてもらいますよ、でいいと思う。確かに一人の命を救うために全力を尽くすべきだが、そのことでパンクしてしまって何千何万の命に関わってしまえば、本末転倒になるから。ただ、政府の基本方針は入院を要する肺炎患者について確定診断のためにPCR検査をするということになっているが、それでは間口が狭すぎると思う。呼吸が苦しいとか、何か持病があるとか。危険性がある人ならばやるべきだと思っている。これについて、大阪府知事の吉村さんは間口を広げると言っていて、僕はそれには賛成。でも、安倍総理は僕みたいに“若い奴は寝とけ”とは言えないからね(笑)」と話していた。(AbemaTV/『NewsBAR橋下』より)