NYで当たり前の“オールジェンダートイレ” サリー楓氏が望むさらなる未来「男女のピクトグラムを“ヒト”だけに」
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 アメリカ・ニューヨークの5番街にある、とあるオフィスに設置されている「オールジェンダートイレ」。性別に関係なくすべての人が利用可能なトイレだ。

 こうした“オールジェンダー”“ジェンダーニュートラル”と呼ばれる性別不問のトイレは、ニューヨークでは当たり前だという。このオフィスで働く男性は、「ほとんどのオフィス、カフェにオールジェンダートイレがあるよ」と話す。

 ニューヨークが2016年に施行したのが、1人用のトイレに“男女別の表示”を禁止する条例だ。建物のスペースによって対応は様々だが、このオフィスでは男女別のトイレも設置。オールジェンダートイレの中は、日本の多目的トイレのようなつくりになっている。

NYで当たり前の“オールジェンダートイレ” サリー楓氏が望むさらなる未来「男女のピクトグラムを“ヒト”だけに」
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 別のレストランのトイレでは、男女半々のイラストで性別を問わず利用できることが表示されている。ニューヨークでは、心と身体の性別に差があるトランスジェンダーの人たちが、トイレに入る際に悩むことがない環境づくりが進められている。

 オールジェンダートイレについて、恥ずかしさや使いにくさを感じることはあるのか。先ほどの男性は「オールジェンダートイレの文化がないところで育った人にとっては、ちょっと恥ずかしいとか気持ちがよくないと思う人はいるかもしれない。でも、ここのオフィスは1人用のトイレだけで1度に1人しか使えない、2人以上が同じトイレに入ることはないから心配はないと思う」と語った。

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 ニューヨークの取り組みについて、建築家・モデルでトランスジェンダーとしてLGBTQに関する講演会も行うサリー氏は「こうやって“オールジェンダー”と表記すること自体が新しくて、皆さんにイメージを広めてくれる役割を果たすと思う。義務として取り組みになるのが明るいニュースで、制度が後押しになることが重要だと思う」と話す。

 一方で、未来のトイレにはさらに望む形があるといい、「入り口の男性と女性の間を表すピクトグラムはいらないと個人的には思う。トランスジェンダーは男性と女性の半々というわけではないし、女性だからスカートを履かなければいけないという話でもないので。オールジェンダーの表記か、男女の区別がないヒトもしくはトイレの絵だけでもいいのではないかと思う」と訴えた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

映像:NYの“オールジェンダートイレ”

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